パキスタン 宗教政党の集会で爆発 44人が死亡 自爆テロか

パキスタン北西部で行われた宗教政党の集会で爆発があり、これまでに44人が死亡しました。現地の警察は、自爆テロとみて詳しい状況を調べています。

パキスタン北西部のカイバル・パクトゥンクワ州にある、アフガニスタンとの国境に近い町で30日、大きな爆発がありました。

現地の保健当局によりますと、これまでに44人が死亡し、80人がけがをして病院で手当てを受けているということです。

現場は、イスラム教の政党の集会が開かれていた会場で、現地の警察は、支持者ら400人以上が集まる中で突然、爆発が起きたとしています。

当時現場にいた政党の関係者の1人は、NHKの取材に対して「集会の会場にはステージが設けられ、演説が行われていたが、ステージの近くで爆発が起きた」と話しています。

現地からの映像では、けがをした人たちが抱きかかえられるなどして病院に運び込まれ、病棟の中がけが人などであふれている様子が確認できます。

警察は、何者かが身につけていた爆弾を爆発させた自爆テロとみて、詳しい状況を調べています。

これまでのところ、犯行声明は確認されていません。

パキスタンでは8月、議会下院が任期満了を迎えることから、各政党が選挙を見越してすでに集会を開くなど活発に動いています。

選挙運動中はテロのリスクが高まりやすく、2007年には、当時、野党指導者だったブット元首相が、自爆テロで暗殺されています。