ウクライナ 教育施設など被害 モスクワでは無人機がビルに衝突

ウクライナの南部や北東部でロシア軍によるミサイル攻撃が相次ぎ、教育施設などが被害を受けてあわせて4人が死亡しました。

一方、ロシアの首都モスクワでは、無人機が飛来して高層ビルに墜落し、ロシア側が警戒を強めています。

ウクライナ軍が東部や南部で反転攻勢を続ける中、南部ザポリージャでは29日、ロシア軍によるミサイル攻撃で男女2人が死亡したと地元当局がSNSで明らかにしました。

29日には、北東部スムイでもミサイル攻撃があり、ウクライナのゼレンスキー大統領は30日、教育施設が被害を受けて2人が死亡、およそ20人がけがをしたとSNSに投稿し、ロシアを強く非難しました。

一方、ロシア国防省は30日、首都モスクワで無人機による攻撃が仕掛けられ、2機が市内にある複合施設に墜落したと発表しました。

ロイター通信は、高層ビルの一角に無人機が衝突した瞬間だとする映像を配信しました。

モスクワでは、7月24日にも2機の無人機が飛来してオフィスビルに衝突するなど、無人機の飛来は7月に入ってこれで4回目で、ロシア側が警戒を強めています。

こうした中ゼレンスキー大統領は、30日に公開した動画で「ウクライナは強くなっている。戦争は徐々にロシアの領土、つまり、象徴的な中心地や軍事基地に戻りつつある」と述べました。

その一方で「ロシアのテロリストは、この冬もウクライナのエネルギー部門や重要施設を攻撃する可能性がある」と述べ、軍事侵攻が長期化する中、ロシア軍がこの冬に再び電力インフラへの攻撃を仕掛けてくる可能性があるという認識を示しました。