福島 「相馬野馬追」 騎馬武者が旗を奪い合い本陣山を駆け上る

3日間にわたって行われる福島県相馬地方伝統の夏祭り、「相馬野馬追」は、祭りのハイライトで騎馬武者たちが旗を奪い合う「神旗争奪戦」などが行われ、多くの観客でにぎわいました。

国の重要無形民俗文化財にも指定されている「相馬野馬追」は平安時代から続くとされる伝統の祭りで、ことしは29日から3日間開かれています。

祭りは去年、新型コロナの感染対策として観覧席を減らすなどして開催されましたが、ことしはコロナ禍前と同じ形に戻して行われています。

2日目の30日は、騎馬武者たちが速さを競う甲冑競馬や、祭りのハイライトで、花火とともに打ち上げられる「御神旗」をおよそ180の騎馬武者が一斉に奪い合う「神旗争奪戦」が行われました。そして旗を奪った騎馬武者が総大将の待つ本陣山を駆け上ると観客からは歓声が上がりました。

神奈川県から訪れた81歳の女性は「暑いですがこのような伝統行事が続いているのはすばらしいと思います」と話していました。

30日は、南相馬市の隣の相馬市の最高気温が35度近くになるなど祭りは厳しい暑さの中、行われていて、熱中症と見られる症状で救護所に運ばれる観客も出ていました。

主催する団体は暑さによる人や馬への負担が大きいため、再来年以降、祭りの開催時期を変更するか検討することにしています。