ニジェール クーデター起こした警護隊 軍事政権の発足を発表

西アフリカのニジェールでクーデターを起こした大統領の警護隊が、この部隊のトップを指導者とする軍事政権を発足させたと発表し、欧米を中心に非難が強まっています。

ニジェールでは26日、大統領を警護する軍の部隊がバズム大統領を監禁し、現政権の統治を終了させたと宣言しました。

警護隊は28日、国営テレビを通じて、部隊のトップを務めるチアニ将軍を指導者とする新たな政権を発足させたと発表しました。

ニジェールは、これまでバズム大統領のもとでイスラム過激派対策などで、フランスやアメリカなど欧米諸国との連携を重視してきました。

しかし、クーデター後、ニジェールの首都ニアメーでは、旧宗主国のフランスに反発し、クーデターを支持する市民たちが集会を開き、なかには、ロシアの国旗を掲げる参加者もいたということです。

国連の安全保障理事会は、今回のクーデターを強く非難する声明を発表したほか、EU=ヨーロッパ連合やフランスも支援の即時停止を明らかにするなど、欧米を中心に非難が強まっています。

また、ニジェールの隣国マリやブルキナファソでは、クーデター後に発足した軍事政権がそれぞれロシアと関係を深めた経緯があり欧米は、ニジェールもロシアと接近しないか警戒しています。