御嶽山 火口近くの尾根「八丁ダルミ」9年ぶり立ち入り規制解除

9年前の噴火で立ち入り規制が続いてきた御嶽山の火口近くの尾根、「八丁ダルミ」で29日、規制が解除されました。

長野と岐阜の県境にある御嶽山では平成26年の噴火で、死者・行方不明者が63人に上りました。

火口近くの尾根「八丁ダルミ」は噴石から身を守れるものがほとんどなく、周辺で16人が犠牲となったため、噴火以降、立ち入りが規制されてきました。

ふもとの長野県王滝村は噴火の際に逃げ込むシェルターの設置など安全対策を進め、29日、9年ぶりに規制を解除しました。

登山道にあった規制のロープなどが外されると、ヘルメットを着用した登山者などおよそ150人が「八丁ダルミ」に入り、山頂近くの慰霊碑で犠牲者に祈りをささげる人の姿も見られました。

村は安全のため、登山者に
▽気象庁のホームページで火山活動の状況を確認したうえで
▽ヘルメットを着用し
▽八丁ダルミでは速やかに移動することなどを呼びかけています。

一方、規制の解除にあたっては、犠牲者の遺族らでつくる「山びこの会」が安全面に不安があるなどとして懸念を示しています。

王滝村の越原道廣村長は「登山者には御嶽山は活火山で多くの犠牲者を出した山だと認識してほしい。二度と犠牲者を出さないよう関係機関と連携していきたい」と話していました。