なでしこジャパン スペイン戦に向け全体練習 軽快な動き見せる

サッカー女子のワールドカップで決勝トーナメント進出を決めた日本代表の「なでしこジャパン」は、31日に行われる1次リーグ最終戦、スペイン戦に向けて全体練習を行い、選手たちはパス練習やシュート練習などで軽快な動きを見せていました。

世界ランキング11位で、9大会連続9回目のワールドカップ出場となる日本は26日の1次リーグ第2戦でコスタリカに2対0で勝って2連勝とし、決勝進出を決めました。

29日は拠点を置くニュージーランドのクライストチャーチで、現地時間の午前11時からおよそ1時間の全体練習を行い、冒頭の15分間が報道陣に公開されました。

29日は気温が6度ほどと、ここ数日で最も低くなりましたが、風はなく日ざしも出て練習しやすいコンディションとなりました。

選手たちはお互いに笑顔を見せながら、リラックスした様子でパス回しなどをして汗を流していました。

そして、全体練習が終わったあと、攻撃と守備に分かれてシュートやパス、ペナルティーキックなどの練習を行って軽快な動きを見せていました。

第3戦の相手、世界6位のスペインは、ここまで1次リーグのグループCでコスタリカに3対0、ザンビアに5対0で快勝し、得失点差で日本を「1」上回って首位に立っています。

日本が1次リーグを1位で通過するには勝つことが条件で、パスサッカーが持ち味のスペインに対し、積極的なプレスでボールを奪い素早い攻撃で得点につなげられるかがカギを握ります。

「なでしこジャパン」の1次リーグ第3戦スペイン戦は31日、日本時間の午後4時からニュージーランドの首都、ウェリントンで行われます。

藤野「チームが勝つためにプレーしたい」

コスタリカ戦で日本代表として10代で初めてワールドカップでゴールを決めた藤野あおば選手は「毎試合、点が取れるように準備をしているし、自分の中で求め続けている。次もチームが勝つためにプレーしたい」と話しました。

そして、現地の人とのやりとりやチームの雰囲気について、「散歩すると街の人たちが笑顔であいさつしてくれるなど気持ちよく生活できている。食事はシェフの西芳照さんが食べたいものを出してくれて、食事の時間はみんなで盛り上がっている。いい環境でプレーできていると思う」と環境面の充実ぶりを語っていました。

宮澤「いい準備ができている」

初戦で2得点を挙げたミッドフィルダーの宮澤ひなた選手は練習のあとインタビューに応じ、なでしこジャパンが拠点としているクライストチャーチやチームの雰囲気について、「すごくホーム感がある。中4日での試合になるが、いい準備ができている。シェフの人たちが毎日おいしい食事を作ってくれるので、たくさん食べてエネルギーにしている」と話しました。

そして、2日後のスペイン戦に向けて、「うまい選手が多いので、組織的に守りたい。変に食いついたらやられる可能性があるので、けん制しながらチームとして守りたい。そして、ボールを奪ってから貪欲にゴールに迫りたい」と話しました。

田中「チャンスでゴール決める」

フォワードの田中美南選手は練習のあとインタビューに応じ、「2試合を終えて、疲労度に関しては選手によってばらつきがあると思うが、自分のコンディションは上がっている。1次リーグが終わったらリセットする時間があると思うので、あと1試合ふんばりたい」と話しました。

そして、「いい関わりと連携の中でチャンスがあると思うので、そこを決めきりたい」とゴールへの意欲を示しました。