大谷翔平 39号先制ホームラン 自身初の3打席連続

大リーグ、エンジェルスの大谷翔平選手が28日、ブルージェイズ戦で、前日の試合から3打席連続となる39号ホームランを打ちました。大谷選手が3打席連続でホームランを打つのは自身初で、日本選手としては2人目です。

大谷選手は前日、デトロイトで行われたタイガースとのダブルヘッダー2試合のうち、第1試合で大リーグで自身初の完封勝利を挙げたあと、第2試合で2打席連続ホームランを打ちました。

カナダのトロントに移動した28日はブルージェイズとの3連戦の初戦に臨み、2番・指名打者で先発出場しました。

大谷選手は1回の第1打席で現在、アメリカンリーグで最多奪三振数を誇るガーズマン投手の初球のストレートを鋭く振り抜き、ライトへ前日から3打席連続となる39号ソロホームランを打ちました。

大谷選手が3打席連続でホームランを打つのは自身初で、大リーグの日本選手としては、カブスの鈴木誠也選手がことし5月に記録して以来、2人目です。

3回の第2打席は空振り三振、6回の第3打席は低めの変化球を左中間へ運びヒット、8回の第4打席はショートゴロでした。

このあと、1対4と3点を追う9回に1アウト満塁のチャンスで打席が回ってきましたが、ここで大谷選手に代打が送られました。

この結果、大谷選手は4打数2安打1打点で2、試合連続の複数安打をマークして打率を3割1厘としています。

エンジェルスは9回のチャンスを生かせず、1対4で敗れて連勝が「4」で止まりました。

大谷の交代 理由は両足ふくらはぎのけいれん

試合後、エンジェルスのネビン監督は大谷選手の交代理由について、「第4打席の後に両足のふくらはぎがけいれん、つった状態になった」と話し、前日のタイガース戦と同様に筋肉がつったことが理由だと説明しました。

29日の試合に出場するかついては「あす、もう一度体の状態を評価することになる」と答えました。

けが人リストに入れるかどうかについては「考えていない」としています。

休養はわずか2試合 コンディションに負担か

前日 大リーグで自身初の完封勝利を挙げた

大谷選手は2日続けて筋肉のけいれん、いわゆる「つった状態」で、試合途中での交代を余儀なくされました。

ダブルヘッダーで1安打完封と2打席連続ホームランという”伝説”として語り継がれるような大活躍を見せた1日が、大谷選手のコンディションに重い負担を与えていることは間違いなさそうです。

ワイルドカードでのプレーオフ進出を争うブルージェイズとの3連戦、その大事な初戦の絶好のチャンスで大谷選手に代打が送られました。

エンジェルスが3点を追う9回、1アウト満塁の場面で交代が告げられると、球場のファンからは大きなため息とともに、「何が起こったのか」と言わんばかりのどよめきが起きました。

大谷選手の代わりにはステファーニック選手が打席に入りましたが、見逃し三振、続くモニアック選手もセカンドライナーに打ち取られ、試合は終了しました。

大谷選手は前日に行われたダブルヘッダーの第1試合で投打にフル出場すると、今シーズン最多に並ぶ111球を投げ、タイガース打線をヒット1本に抑えて、大リーグ6年目で自身初となる完封勝利をあげました。

その45分後に始まった第2試合では、今度は指名打者として2打席連続でホームランを打つ離れ業をやってのけましたが、試合中に「筋肉がつった」として、7回に代打を送られて交代しました。

大谷選手はこれまで、試合後の取材などで疲労について聞かれるたびに、「そんなにキツくない」、「全員、100%の状態で毎回出ているわけではない」などと繰り返し答え、みずから疲れていると口にすることはめったにありません。

しかし、大谷選手は今シーズン、ここまで104試合のうち102試合に出場していて、休養したのはわずか2試合のみです。

けが人が相次いでいるエンジェルスの中では当然、最多の出場となっています。

この状況に加えて、ダブルヘッダーでのあの超人的な運動量を考えれば、2日続けて筋肉がつったことはなんら不思議ではありません。

しかし、エンジェルスが6点をリードしていた前日とは異なり、大谷選手の力が是が非でも必要だったこの試合の9回の場面で打席に立たなかったことは、“伝説の1日”とも言える大活躍が大谷選手のコンディションに重い負担を与えていることを強く感じさせる交代となりました。

ホームラン王争い 2位と10本差 シーズン60本ペース

ホームラン王争いでトップを走る大谷選手はこの39号ホームランで、2位につけるホワイトソックスのロバートJr.選手との差を10本としました。

大谷選手がこのままのペースでシーズン終了まで打ち続けると60本に到達し、昨シーズン、ヤンキースのジャッジ選手が61年ぶりに塗り替えたアメリカンリーグの最多ホームラン記録の62本に迫るペースとなっています。

自身初の3打席連続ホームラン

大谷選手の39号ソロは、ここまで大リーグトップの奪三振数をマークしているブルージェイズのガーズマン投手が投げた初球、150キロのストレートをライトスタンドに運んだホームランでした。

打球速度は166.5キロ、飛距離は121メートルでした。

大谷選手は前日の27日に行われたタイガース戦の第2打席で37号ツーラン、第3打席で38号ソロを打っていて、この39号ソロとあわせて自身初めての3打席連続ホームランとなりました。

大リーグで日本選手が3打席連続でホームランを打ったのは、カブスの鈴木誠也選手がことし5月に記録して以来、2人目です。