“中国への輸出 水産物だけでなく幅広い食品で停滞”野村農相

野村農林水産大臣は、28日の閣議のあとの会見で、中国の税関当局で日本の水産物だけでなく、コメや野菜など幅広い食品でも輸出が滞っていることを明らかにしました。

中国政府は福島第一原発にたまる処理水を基準を下回る濃度に薄めて海に放出する計画に強く反対しています。

今月7日には、日本から輸入する食品について「100%の検査」を行う方針を示し、日本から輸出された水産物が中国各地の税関当局でこれまでより長い間、留め置かれていることが確認されています。

野村農林水産大臣は、28日の閣議のあとの会見で、中国をはじめ、香港やマカオでも水産物だけでなく、コメや野菜など幅広い食品で輸出が滞っているという相談が寄せられていることを明らかにしました。

その上で、野村大臣は「日本産食品の安全性は科学的に証明されていて、検査の強化が処理水の放出に基づく対応ならば受け入れられない」と述べ、詳細な状況や検査強化の理由などを確認した上で、関係省庁と連携して対応していく考えを示しました。