高知 室戸 豊漁や海の安全を祈る「シットロト踊り」奉納

豊漁や海の安全を祈る高知県室戸市伝統の踊り「シットロト踊り」が、27日、地元の神社や寺などをまわりながら奉納されました。

「シットロト踊り」は、およそ300年前から伝わるとされる豊漁や海の安全を祈る踊りです。「シットロト」の意味ははっきりしていませんが、その昔、人魚が地元の人に助けられたお礼に披露したのが始まりと言い伝えられています。

この3年間は、新型コロナウイルスの影響で中止になったり規模を縮小して開催したりしていましたが、ことしは、4年ぶりの通常開催となりました。

27日午前4時すぎから地元の漁業者など20人あまりが神社や寺をまわって踊りを奉納しています。

踊り手たちは、タイやカツオなどを染め抜いたそろいの浴衣姿に魔よけの猿の人形を飾った「菅笠」をかぶり、かねや太鼓の音に合わせてかけ声をあげながら、軽やかに足を運んでいました。

島根県から移住し、ことし初めて踊りに参加した漁業者の男性は「思ったより疲れました。午後からも若さを出して頑張ります」と話していました。

高知県漁業協同組合室戸統括支所の柳川洋一郎さんは、「暑い中ではありますが、若い踊り子が増えているので、若さとパワーでしっかりやっていきたい」と話していました。