ウクライナ 捕虜の収容施設攻撃から1年 遺族らが真相究明訴え

ウクライナ東部のロシア側が管理する捕虜の収容施設が攻撃され、多数の死者が出てから1年になるのを前に、26日、攻撃で亡くなったウクライナ人の捕虜の遺族などを支援する団体が記者会見し、真相を究明するため、国際的な調査団の派遣が必要だと訴えました。

ウクライナでは、去年7月29日、東部ドネツク州のオレニウカにあるロシア側が管理する捕虜の収容施設が攻撃を受け、ウクライナ人の捕虜50人以上が死亡したとされていますが、ロシアとウクライナの双方が、相手側による攻撃だと主張しています。

攻撃から1年になるのを前に、26日、首都キーウで、捕虜の遺族などを支援する団体が記者会見を開きました。

この中で、団体のメンバーが捕虜交換でウクライナに戻ってきた生存者への聴き取りを行ったものの、施設がいまもロシア側の支配地域にあるため、より詳細な調査を行うのは難しいと指摘しました。

その上で真相を究明するため、国際的な調査団を派遣する必要があると訴えました。

攻撃で捕虜だった夫を亡くしたアリーナ・ハバンスキフさんは「私は夫とその仲間を殺したロシアを許すことはできません。いまも多くの遺族が恐怖と絶望の中で暮らしています」と話し、国際社会に協力を求めていました。