最低賃金引き上げ 労使の隔たり埋まらず 28日改めて会議へ

今年度の最低賃金の引き上げについて26日、厚生労働省の審議会で大詰めの議論が行われましたが、引き上げ額をめぐって労使の隔たりが埋まらず、28日に改めて会議を開いてとりまとめを目指すことになりました。

最低賃金は企業が労働者に最低限、支払わなければならない賃金で、都道府県ごとに金額が決められ、現在、全国平均は時給961円です。

今年度の引き上げの目安について厚生労働省の審議会で26日、労使の代表などによる大詰めの議論がおよそ9時間にわたって行われましたが、意見はまとまりませんでした。

厚生労働省によりますと引き上げ額について、労働者側が物価高を背景に大幅な引き上げ額を示す一方、企業側は中小企業の賃金の支払能力などを根拠に慎重な額を示していて、双方の隔たりは埋まっていないということです。

厚生労働省は28日、改めて審議会を開き、とりまとめを目指すことになりました。

最低賃金をめぐっては政府がことし中に全国平均1000円を達成することに言及していて、そのためには過去最大となった昨年度を上回る39円以上の引き上げが必要になります。

大幅な賃上げが行われたことしの春闘の流れを引き継ぎ、初めて時給1000円を超える引き上げの目安でとりまとめることができるか注目されます。