処理水放出計画めぐり日韓局長級協議 改めて理解求める

福島第一原発にたまる処理水を薄めて海に放出する計画をめぐる日韓の局長級協議が、25日に東京の外務省で行われ、日本側はモニタリングの情報を迅速に公表することなどを改めて説明し、理解を求めました。

協議には、外務省の海部軍縮不拡散・科学部長と、韓国外務省のユン・ヒョンス(尹鉉洙)気候環境科学外交局長らが出席し、4時間以上にわたって行われました。

この中で、日本側は7月中旬に行われた日韓首脳会談を踏まえ、モニタリングの情報を高い透明性を持って迅速に公表し、放射性物質の濃度が基準値を超えるなどの問題が発生した場合は、直ちに放出を中断することなどを改めて説明しました。

これに対し、韓国側は、IAEA=国際原子力機関の報告書の内容を尊重するとしたうえで、韓国独自に調査や分析を行った結果、計画どおりの放出ならば基準に適合すると確認したことなどを伝えました。

そのうえで日本側に、実効性・透明性があるモニタリングを行うよう求めました。

そして、両者は8月にも次回の協議を行うことで一致しました。

韓国国内では依然、処理水の放出をめぐって国民からの懸念の声が根強くあり、日本側は引き続き、丁寧な説明を続けていく方針です。