ビッグモーター不正請求問題 国土交通省が会社幹部から聴取

中古車販売会社、「ビッグモーター」の保険金の不正請求問題を受け、国土交通省は26日、会社の幹部を呼んで、法律に違反する点がないか聴取しました。今後、内容を精査した上で違反が疑われる事案があったと判断すれば、立ち入り検査も検討することにしています。

中古車販売会社の「ビッグモーター」をめぐっては修理費用を水増しして保険金を不正に請求するため、故意に車に傷をつける事例が横行していたとして、兼重宏行社長らが問題の責任を取って26日付けで辞任しました。

この問題を受け、国土交通省は26日午後、新たに就任した和泉伸二社長ら会社の幹部5人を呼び、聴取しました。

冒頭、国土交通省の担当者が「事実関係を1つずつ確認していきたいと思うので、協力をお願いしたい」と述べ、これに対し和泉社長が「このたびはお騒がせして申し訳ありません」と述べました。

聴取は非公開で2時間ほど行われ、国土交通省は会社の特別委員会の報告書の内容を中心に車両の修理や整備をめぐる実態について聞き取り、道路運送車両法に違反する点がないかどうか確認したということです。

今後、聞き取りの内容を精査した上で違反が疑われる事案があったと判断すれば、ビッグモーターの整備工場など事業所への立ち入り検査も検討するとしています。

ビッグモーターをめぐって国土交通省は、去年2月から6月にかけ、全国4つの店舗で車検の際に一部の検査を実施しないなどの違反を確認し、車検業務の資格の取り消しや停止の処分を行っています。