ヘルパンギーナやRSウイルス感染症 患者多い状況続く 対策を

国立感染症研究所によりますと、子どもがかかりやすく発熱などの症状が出る感染症「ヘルパンギーナ」や「RSウイルス感染症」の患者が多い状況が続いています。専門家は「症状があるときは外出を控えるなど感染対策をとってほしい」としています。

「ヘルパンギーナ」は夏に患者が増えるウイルス性の感染症で、5歳以下の子どもがかかりやすく、発熱のほか口の中に水ぶくれができたりのどが痛んだりといった症状が出ます。

国立感染症研究所によりますと、全国およそ3000の小児科の医療機関から報告されたヘルパンギーナの患者の数は今月16日までの1週間で合わせて2万1443人となりました。

1医療機関当たりでは6.86人で、過去10年で最多だった前の週の7.32人よりも0.46人下回りました。

地域ごとでは、21都道県で警報レベルの「6人」を超えていて、このうち宮城県の20.62人をはじめ、岩手県や山形県など8つの道県で10人以上となっています。

また、かぜのような症状が出る病気で幼い子どもが感染すると重症化することもある「RSウイルス感染症」は、今月16日までの1週間に報告された患者の数が合わせて9882人、1医療機関当たり3.16人となっていて、前の週の3.38人より減少しましたが、引き続き患者の多い状況が続いています。

子どもの感染症に詳しい新潟大学の齋藤昭彦教授は「ヘルパンギーナはまだ流行のピークを迎えていない地域もあり、しばらく流行が続く可能性がある。特にRSウイルスは子どもだけでなく高齢者でも重症になることがある。夏休みで帰省や旅行に出かける機会が増えるが、かぜの症状があるときは外出を控えたり、人混みではマスクをするなど感染対策をとってほしい」と話していました。