共産 百年史発表 “党勢後退 若い世代への継承に取り組む”

去年、創立から100年を迎えた共産党は、歩みをまとめた百年史を発表しました。党の現状については「長期にわたる党勢の後退から前進に転ずることに成功していない」として、若い世代への継承に取り組むとしています。

共産党は、1922年の創立から去年7月で100年を迎えたことを受けて、これまでの歩みを「日本共産党の百年」としてまとめ、発表しました。

この中では、年代ごとに5つの章に分け、「平和と民主主義、国民生活の向上、自由と平等、社会進歩をめざして、どんなに強大な権力であろうと勇気をもって正面から立ち向かってきた歴史だった」と振り返っています。

そのうえで、現在の政治状況については「自民党政治と国民との矛盾は限界に達している。『財界中心』の政治によって格差が拡大し、日本は例をみない『賃金が上がらない国』『成長できない国』に落ち込んでいる」と指摘しています。

そして、党の現状について「全国各地で奮闘が続けられてきたものの、長期にわたる党勢の後退から前進に転ずることに成功していない。ここに最大の弱点があり、いま抜本的な前進に転じなければ情勢が求める任務を果たせなくなる危機に直面している」と分析し、強く大きな党をつくるため若い世代への継承に取り組むとしています。

志位委員長は記者会見で「100年の歴史を持っている政党は、日本で共産党だけだ。党が歩んできた歴史や奮闘を伝えることが、多くの人々や若い人たちに認知されていくのに非常に大きな意義を持つ」と述べました。