記録的大雨の秋田 災害廃棄物の処理が課題に 市が巡回し回収

今月中旬の記録的な大雨で多くの住宅が水につかった秋田市では、膨大な災害廃棄物の処理が課題になっていて、市は24日からトラックなどで地域を巡回して住宅ごとに災害廃棄物を回収する取り組みを始めました。

秋田市では、膨大な量の災害廃棄物を処理するため中心部と郊外に1か所ずつ仮置き場を設けていますが、被災した人の中には自分で運べない人もいるため、路上に災害廃棄物が置かれたままの場所もあります。

このため市は、トラックやごみ収集車あわせておよそ20台を出して地域を巡回し、1軒1軒回収する取り組みを始めました。

初日の24日は南部の3つの地区が対象で、このうち楢山地区では市の職員などが、路上に置かれた使えなくなった家具などを次々と荷台に載せていました。

また、1人暮らしのため冷蔵庫など重い物を運び出せなかった住宅では、屋内に入って回収していて、この住宅の60代の男性は「1人で運べずに困っていたので助かりました」と話していました。

秋田市環境都市推進課の岸本勝由さんは「仮置き場まで自分で運ぶのが難しい人も多いと思うので、一日でも早く片づくように取り組んでいきたい」と話していました。

「大曲の花火」会場 開催を前に片づけ

記録的な大雨の影響で、「大曲の花火」が開かれる秋田県大仙市の会場は雄物川から流れ着いた流木などが散らかっていて、開催を前に片づけが行われました。

全国の花火師たちが腕を競う「大曲の花火」は来月26日、大仙市の雄物川の河川敷を会場に行われますが、今月の記録的な大雨による増水で水につかり流木などのごみが散らかっています。

このため、24日に国や市の委託を受けたおよそ20人の作業員が、河川敷や堤防でごみの片づけを行いました。

作業員たちは、川沿いの1.5キロほどの区間でショベルカーを使って直径50センチほどの流木をトラックに乗せて運び出したり、ペットボトルや小さな枝などをひとつひとつ手作業で拾ったりしていました。

市によりますと、片づけは今月27日ごろまでに終わる見通しだということです。

大仙市都市管理課の伊藤隆参事は「花火を見に来る人たちが安心して見られるように早めに片づけを進めたい」と話していました。