日中外務省局長協議 原発処理水 科学的観点からの対応求める

日中の外務省の局長による協議が東京で行われ、日本側は、福島第一原発にたまる処理水を薄めて海に放出する計画について、科学的観点からの対応を重ねて求めたうえで、今後も緊密に意思疎通を続けていくことで一致しました。

外務省の船越アジア大洋州局長は22日、東京都内で中国外務省の劉勁松アジア局長と協議を行いました。

この中で船越局長は、東京電力福島第一原子力発電所にたまる処理水を基準を下回る濃度に薄めて海に放出する計画について、日本の立場を説明し、科学的観点からの対応を重ねて求めました。また、中国がロシアと連携して日本の周辺海域で軍事的活動を活発化させていることなどに関しても懸念を伝えました。

そのうえで両氏は、今後も緊密に意思疎通を続けていくことで一致しました。

このほか会談では、2019年12月以来開かれていない韓国も含めた日中韓3か国による首脳会議の再開に向けても意見が交わされたものとみられます。