台湾有事の住民避難 “空港や港の機能拡充を検討”官房長官

いわゆる「台湾有事」への懸念もある中、松野官房長官は日本国内で最も台湾に近い沖縄県与那国町を訪れ、有事の際に住民が速やかに避難できるよう、空港や港の機能拡充などの検討を進めていく考えを伝えました。

政府は、いわゆる「台湾有事」なども念頭に、南西諸島の国民をどう保護するか検討を進めています。

松野官房長官は現場の状況や意見を踏まえる必要があるとして、22日からこの地域を訪れていて、2日目の23日は日本国内で最も台湾に近い与那国町で、島の重要な海上インフラである祖納港を視察しました。

これに先立って、松野官房長官は与那国町の糸数健一町長と会談し
▽有事の際に、島の外に速やかに避難できるよう空港の機能強化や利便性の高い、新たな港の整備のほか
▽住民が身を寄せられるシェルターの確保について
支援の要望を受けました。

これに対し松野官房長官は「安全保障環境が複雑化する中、国民保護の重要性は高まっている。離島からの避難の困難さの問題などもあり、地域と緊密に連携しながら施策を進めていきたい」と述べ、地元の要望も踏まえ、空港や港の機能拡充などの検討を進めていく考えを伝えました。