記録的大雨 秋田 五城目町の断水 復旧作業が終わり順次解消

秋田県五城目町では、記録的な大雨で町内の浄水場が浸水した影響で今月16日からほぼ全域の3500戸で断水し、復旧作業を進めてきました。

町によりますと、復旧作業が終わり、23日午前7時から順次、断水が解消し、8日ぶりに水道が使えるようになりました。

床上まで水につかった五城目町東磯ノ目の柴田浩之さん（49）の住宅では、23日朝8時過ぎ、台所の蛇口を開けると、空気が抜ける音がしたあと、水が勢いよく流れ始めました。

柴田さんたちはバケツにためた水でタオルをぬらし、汚れが残るリビングの扉や床を丁寧に拭いていました。

また、家の外にある水道の蛇口にホースをつなぎ、玄関や外壁についた泥の汚れなどを洗い流していました。

柴田さんは「久しぶりの水に感動し、日頃たくさん水を使っていたんだと実感した。希望の光が少しずつ見えてきたので、家をきれいにして1日も早く復興させていきたい」と話していました。

町によりますと、23日中に断水が解消する見込みですが、濁った水が出ることがあるため、しばらくの間、飲料用は給水所の水を利用してほしいと呼びかけています。

記録的な大雨による断水が解消した秋田県五城目町の理美容室では、髪が洗えるようになり、早速地元の人が訪れていました。

この理美容室は浸水などの被害はありませんでしたが、定休日のあとの18日からは断水の影響で営業できず、22日から髪の毛のカットだけを受け付け営業を再開しました。

23日は、午前7時半ごろから水道が使えるようになったため、シャンプーの受け付けを始め、早速、地元の人が訪れて髪を洗ってもらっていました。

来店した90代の男性は「髪だけではなく、少し気持ちもスッキリしたように感じます」と話していました。

理美容室「Y’s Hairやまくら」の山口悟代表は「水は仕事に必要なもので、大切に使おうと改めて感じた。町の被害が大きいので、手放しでは喜べないが、少しでも役に立てることがあればしていきたい」と話していました。

町内では断水は解消されたものの、水の勢いが安定していないということです。

これについて町は、水の使用量が多く、供給量が追いついていないためとしていて、こまめに蛇口を閉めるなど節水を呼びかけています。