大相撲名古屋場所13日目 北勝富士単独トップ 錦木は3敗に後退

大相撲名古屋場所は13日目、2敗でトップに並ぶ平幕2人のうち、北勝富士は勝って単独トップとなり、錦木は敗れて3敗に後退しました。

名古屋場所の13日目、2敗で優勝争いのトップに並ぶ平幕2人のうち、北勝富士は遠藤と対戦しました。
北勝富士は遠藤にまわしを与えないよう、回り込むように動き、最後は寄り切って2敗を守りました。

もう1人の2敗、錦木は3敗で追う新入幕の伯桜鵬と対戦しました。
錦木は左四つの形で土俵際まで追い込んだものの、伯桜鵬に粘られ、組んだ状態でこう着しました。
そして、伯桜鵬に崩されたあと内掛けで敗れて3敗に後退しました。

3敗の関脇 豊昇龍は結びの一番で新大関 霧島と対戦し、力強く寄り切って勝ちました。

これで優勝争いは2敗で北勝富士が単独トップ、3敗で豊昇龍、錦木、伯桜鵬が追う展開となりました。

このほか、4敗の関脇どうしの対戦では、若元春が大栄翔の激しい突き押しをしのぎ、はたき込んで勝ちました。

中入り後の勝敗

▽碧山に十両の東白龍は碧山が「はたき込み」で勝ちました。
▽千代翔馬に宝富士は宝富士が「寄り倒し」で勝ち越しました。
▽新入幕の豪ノ山に剣翔は豪ノ山が「押し出し」で勝ち越しました。
▽琴恵光に武将山は琴恵光が「押し出し」。
▽金峰山に竜電は竜電が「寄り切り」。
▽遠藤に北勝富士は北勝富士が「寄り切り」で勝って11勝2敗。トップを守りました。
▽新入幕の湘南乃海に錦富士は湘南乃海が行司軍配差し違えで「押し出し」で勝ちました。錦富士は負け越しました。
▽佐田の海に大翔鵬は佐田の海が「寄り切り」。
▽妙義龍に玉鷲は玉鷲が「引き落とし」で勝ち越しました。
▽北青鵬に琴勝峰は琴勝峰が「寄り切り」。北青鵬は負け越しです。
▽隆の勝に阿武咲は隆の勝が「押し出し」。
▽王鵬に明生は明生が「押し出し」。王鵬は負け越しました。
▽翠富士に高安は高安が「はたき込み」。
▽平戸海に御嶽海は平戸海が「寄り切り」。
▽正代に朝乃山は朝乃山が「寄り切り」。正代は負け越しです。
▽宇良に翔猿は翔猿が「下手投げ」で勝ちました。
▽錦木に新入幕の伯桜鵬は伯桜鵬が「内掛け」で勝って10勝3敗です。敗れた錦木も10勝3敗となりました。
▽琴ノ若に阿炎は琴ノ若が「寄り切り」で勝って9勝目です。
▽若元春に大栄翔の関脇どうしの対戦は若元春が「はたき込み」で勝って9勝4敗です。大栄翔は8勝5敗となりました。
▽豊昇龍に新大関 霧島は大関昇進を目指す豊昇龍が「寄り切り」で勝って10勝3敗としました。

力士の談話

北勝富士は遠藤に勝った一番について「相手が低かったので、もっと下から起こしながら一気に持っていきたかったが、勝ててよかった」と落ち着いた様子で振り返りました。

2敗で優勝争いの単独トップに立ったことについては「そこは意識していない。とりあえず12勝を目標にしていきたい」と話していました。

新入幕の伯桜鵬は錦木に内掛けで勝った一番について「組んだ感触で左手もがっちり抱え込まれて使えなかった。すごく力も強く、重たくて押せなかったので相手に体重をかけながら呼吸が乱れるのを待った。呼吸が乱れた時に足を狙えたのはよかった」と振り返りました。

10勝3敗で星の差1つでトップを追っていることについては「13日間やった結果なので、その辺は何も思っていない。残り2日、これまでと同じように準備をしっかりしてあしたに向けてやっていきたい」と淡々と話していました。

敗れた錦木は「前に出ていたのはよかったが、押し切れなかったのが残念だ。そのあとは体力切れして何も出来なかった。右上手を取れたらよかったが取れなかった。がっつり一本取られた」と振り返りました。

関脇・豊昇龍は新大関・霧島に勝ち「先にまわしを取って捕まえたかったのでまわしを取れてよかった。体がしっかり動いているし、集中出来ているのでこの感じで頑張りたい」と淡々と話していました。

敗れた霧島は報道陣の取材に応じず足早に会場をあとにしました。

若元春は大栄翔との関脇どうしの一番を制しましたが「捕まえて取りたかったがなかなか捕まえきらずに突かれてしまう展開だったので、自己評価という面ではあまりよくない相撲だった」といつもどおり反省を口にしました。

その上で場所前から目標に掲げていたふた桁の勝ち星まであと1勝とし「ふた桁は数字上の目標であって、自分らしい左四つという相撲をしっかり取らないとだめだ。残り2日、自分の相撲を取りたい」と話していました。

敗れた大栄翔は取材に応じず、悔しさを隠しきれない表情で引き上げました。