量子コンピューター使い効率的なトラック輸送へ 最新技術公開

物流業界の人手不足が深刻化するなか、量子コンピューターを使った最新の技術で、企業が共同で効率的にトラック輸送を行う新たな取り組みの様子が公開されました。

神奈川県相模原市にある物流倉庫で公開されたのは、「混載」と呼ばれるトラック輸送の様子で、自動車や飲料メーカーなど42社が1000種類を超える荷物を共同で輸送しています。

量子コンピューターがさまざまな種類や形の荷物を効率的に積み込む計算を自動で行うことで、従来は2時間から3時間程度必要だった作業が、わずか40秒で済むのが特徴です。

さらに、倉庫には、自動運転のフォークリフトも導入され、荷物の位置などをカメラとセンサーで把握しながら無人でトラックからの荷降ろしを行います。

こうした新たな取り組みは、物流倉庫での省力化や効率化だけでなく、トラックが荷物の積み降ろしの順番を待つ、いわゆる“荷待ち”の時間も短縮され、ドライバーの労働環境の改善にもつながるとしています。

取り組みを進める「NEXT Logistics Japan」の梅村幸生社長は「トラック物流は非常に生産性が低く、1人のドライバーの1台当たりの売り上げがなかなか上がらなかった。自動化の技術などを使ってより少ない人・トラックでたくさん荷物を運べるようにしたい」と話していました。