万博パビリオン“外国政府が設計急ぐべき”日本建設業連合会

大阪・関西万博で海外のパビリオンの建設に向けた準備が遅れていることについて、ゼネコンなどで作る「日本建設業連合会」の宮本洋一会長は、発注側である外国政府が詳細な設計を急ぐべきだという認識を示しました。

大阪・関西万博の海外のパビリオンは、参加国と建設会社の間で契約の締結が進んでおらず、建設に向けた準備が遅れています。

これについて、日本建設業連合会の宮本会長は21日の定例の記者会見で、前回のドバイ万博が1年延期されて準備期間が短くなったこともあり、発注者である外国政府によるパビリオンの詳細な設計が遅れているという見方を示しました。

その上で、宮本会長は「適正な予算と工期が示された具体的な発注が一日も早く来ることを期待している」と述べ、開幕に間に合わせるには、外国政府が詳細な設計を急ぎ、速やかに発注すべきだという考えを明らかにしました。

また、宮本会長は「建設業者が工事の受注を敬遠しているのではないかという雰囲気があるが、そんなことはない。万博はおもしろい建物もあるし、業界はみんなやりたがっている。厳しい状況ではあるが、前向きに努力していく」と述べ、建設業界としてパビリオンの建設に積極的に協力する意向を示しました。

一方、博覧会協会の石毛博行 事務総長が先週、「年末までに着工すれば間に合うと考えている」と会見で述べたことについて、宮本会長は「何が根拠なのか私どもは分からない。相談を受けて、間に合いますよと言った覚えはない」と述べました。