ロシア 90日の期限内に制裁解除行うよう国連に求める

ロシア外務省は、ロシア産農産物の輸出が滞りなく進むよう90日という期限内に制裁の解除を行うよう国連に求めました。その対応を見極めながら、ウクライナ産農産物の輸出を認めるかどうか判断するとして、揺さぶりを強めるねらいとみられます。

ロシア政府は、去年7月にロシアと国連との間で交わした覚書に基づき、ロシア産の農産物や肥料の輸出が滞りなく進むよう求めてきました。

しかし、ロシア外務省は18日に発表した声明で、国連が覚書に基づいてロシア産農産物の輸出について真剣に取り組んでこなかったことが、ウクライナ産農産物の輸出をめぐる合意の履行停止につながったと主張しました。

そして、この覚書について、ロシアは「3か月前に事前通知することで終了できる」という項目に基づいてすでに終了したい考えを通知したことを示唆したうえで国連は、覚書が破棄されないよう90日という期限内にロシア産農産物の輸出に向けた対応をとるよう迫りました。

具体的には、ロシアの主要な銀行「農業銀行」を国際的な決済ネットワークであるSWIFTに再び接続できるようにすることなど、ロシアに対する制裁の解除を行うよう求めています。

ロシアとしては、具体的な期限を明示して制裁解除という要求を突きつけたうえで、その対応を見極めながらウクライナ産農産物の輸出を認めるかどうか判断するとして揺さぶりを強めるねらいとみられます。