中国 習主席 米元国務長官のキッシンジャー氏と会談

中国の習近平国家主席は、アメリカの元国務長官で両国の国交正常化に携わったキッシンジャー氏と北京で会談しました。米中の対立が続く中、関係改善に貢献したキッシンジャー氏に敬意を示すことで、首脳会談の実現に向けた環境づくりを進めるねらいがあるとみられます。

習近平国家主席は20日、中国を訪問しているアメリカのキッシンジャー元国務長官と北京で会談しました。

中国外務省によりますと、この中で習主席は「われわれは古い友人であるあなたが両国の国民の友好を増進し、歴史的な貢献をしたことを忘れない」と強調しました。

そして、「あなたとアメリカの有識者が両国関係を再び正しい軌道に戻すために建設的な役割を果たし続けることを望む」と呼びかけました。

これに対し、キッシンジャー氏は「両国関係はアメリカと中国、それに世界の平和と繁栄にとって極めて重要だ」と応じたということです。

ことし100歳になったキッシンジャー氏は1971年に極秘に中国を訪問して、両国の国交正常化への道筋をつけたアメリカ外交の重鎮です。

中国としては、米中の対立が続く中、習主席から関係改善に貢献したキッシンジャー氏に直接敬意を示すことで、ことし秋の国際会議に合わせた首脳会談の実現に向けて環境づくりを進めるねらいがあるとみられます。