クリミアの軍演習場で火災 ロシア側 “2000人以上避難させる”

ロシアが一方的に併合したウクライナ南部クリミアにある軍の演習場で火災があり、ロシア側は2000人以上を避難させるとしています。クリミアでは橋の損壊が起きたばかりで、ロシア側は一層警戒を強めているとみられます。

ウクライナ空軍は19日、ロシア軍が巡航ミサイルやイラン製無人機を使って攻撃を仕掛けてきたと発表し、主に南部オデーサ州が標的になったとしています。

オデーサ州への攻撃は2日連続で、州の当局は「非常に強力で、大規模だった」とSNSに投稿しました。

地元メディアは、爆風で窓が割れるなどしてけが人が出ているほか、穀物や石油の関連施設に被害が出たと伝えています。

ウクライナのポドリャク大統領府顧問は「ウクライナの穀物を出荷できなくするのが主な目的だ」とSNSに投稿し、ロシア軍は農産物輸出の拠点や施設を狙ったとして非難しました。

こうした中、ロシアが一方的に併合したウクライナ南部クリミアの親ロシア派の幹部は19日、クリミア東部にある軍の演習場で火災があったとSNSで発表し、近くの4つの集落に住む2000人以上を避難させる計画だとしています。

これまでにけが人は出ていないとしています。

原因は調査中だとしていますが、地元メディアは演習場にある弾薬庫で爆発があったなどと伝えています。

クリミアでは17日にも、クリミアとロシアをつなぐ橋が損壊し、ロシアはウクライナ側によるものだと主張していて、一層警戒を強めているとみられます。