マイナンバー問題 個人情報保護委がデジタル庁に立ち入り検査

マイナンバーの公金受取口座に別の人の口座が登録されるミスが確認された問題で、政府の第三者機関である個人情報保護委員会は19日、デジタル庁の対策が不十分だった可能性があるとして、立ち入り検査を実施しました。

マイナンバーとひも付けることで国の給付金などを受け取れる公金受取口座をめぐっては、家族ではない別の人の口座が登録されるミスが、これまでに940件確認されています。

一連のミスは、住民の手続きを支援する自治体の窓口で起きましたが、政府の第三者機関である個人情報保護委員会は、システム全体を管理するデジタル庁の対策が不十分だった可能性があり、事実関係を直接詳しく調べる必要があるとして、19日午後、立ち入り検査を実施しました。

検査では、職員への聞き取りや関連資料を検証し、自治体に対するシステムの操作手順の説明が適切だったかや、リスク管理に不備がなかったかどうかについて、調査を進めています。

委員会は、今後も必要に応じて検査を続ける方針で、デジタル庁に行政指導を行うことも視野に対応を検討することにしています。

松野官房長官「適切に対応するものと承知」

松野官房長官は、午後の記者会見で「今後、デジタル庁で個人情報保護委員会の求めに応じて適切に対応するものと承知している」と述べました。

河野デジタル相「求めに応じて適切に対応」

デジタル庁に対し個人情報保護委員会の立ち入り検査が行われたことについて、河野デジタル大臣は「個人情報保護委員会の求めに応じて適切に対応してまいります」とコメントしています。