ソフトバンクG 投資ファンド事業再開 英新興企業に新規投資

ソフトバンクグループは、業績の悪化を受けてこれまで縮小してきた投資ファンド事業の再開に動き出しました。「保険テック」と呼ばれるAI技術を持つイギリスの新興企業に新規の投資を行ったことが明らかになりました。

ソフトバンクグループは、事業の柱としてきた投資ファンド事業で巨額の損失を計上したことから、事業の縮小を続けてきました。

こうした中「保険テック」と呼ばれるAI技術を持つ、イギリスの新興企業「トラクタブル」に新規の投資を行ったことが明らかになりました。

投資額はほかの投資家と合わせて総額6500万ドル、日本円にして89億円で、新規の投資が明らかになったのは、ことし4月以降で初めてとなります。

ソフトバンクグループの孫正義社長は、先月の株主総会で「いよいよ反転攻勢の時期が近づいている」と述べ、投資の再開に意欲を示していました。

トラクタブルは、画像認識のAIを使って損害保険の査定を行うシステムを開発し、日本の大手損害保険会社を含む、30社以上に提供しています。

会社側は、資金調達によって次世代のAIの研究開発などに活用するとしています。

ソフトバンクグループは、AI技術を持つ新興企業などに特化した形で徐々に投資ファンド事業の再開を進めるものとみられます。