西村経産相 19日からインド訪問 経済安全保障などで連携強化へ

西村経済産業大臣は19日からインドを訪問します。G20=主要20か国のエネルギー相会合に出席するほか、モディ首相などと会談する方向で調整を進めていて「グローバル・サウス」の代表格として存在感を高めるインドと、経済安全保障などの分野で連携を強化できるかが焦点です。

西村経済産業大臣は19日から今月22日までの日程で、インドを訪問します。

インドは「グローバル・サウス」と呼ばれる新興国や途上国の代表格のひとつとして、国際社会で存在感を高めていて、中国が覇権主義的な動きを強める中、さらなる関係強化が課題となっています。

西村大臣は現地でインドのモディ首相や経済閣僚と会談する方向で調整を進めていて、経済安全保障上、重要物資とされる半導体のサプライチェーン=供給網の強じん化に向けた人材交流や、製造基盤の確立に向けて協力体制の構築を盛り込んだ協定に署名する見通しです。

また、22日に開かれるG20エネルギー相会合に出席し、エネルギー安全保障や脱炭素社会の実現などをテーマに議論を行う予定です。

さらに会合にあわせて各国のエネルギー相と個別の会談も行う見通しで、福島第一原発の処理水を、基準を下回る濃度に薄めて、ことし夏ごろから海に放出する方針について、国際社会の理解が得られるかも焦点となりそうです。

西村経産相「互恵的な関係を築きたい」

インドへの訪問に先立って西村経済産業大臣は18日の閣議のあとの会見で「インドの成長に日本が貢献し、日本企業はインドの成長を取り込んでいくことで、互恵的な関係を築いていきたい。また、G20エネルギー相会合では、エネルギー安全保障や脱炭素、経済成長の同時達成にむけて、多様な道筋によるエネルギーの移行やイノベーションを促進する重要性を積極的に訴えたい」と述べました。