北朝鮮拉致問題 曽我ひとみさん「40数年間 未解決は長すぎる」

北朝鮮による拉致問題について若い世代に知ってもらおうというセミナーが新潟市内で開かれ、新潟県佐渡市で拉致された曽我ひとみさんが「四十数年間解決しないのはあまりに長すぎる」と述べたうえで、被害者の帰国を実現するため力を貸してほしいと訴えました。

曽我ひとみさんは45年前の1978年8月、佐渡市で母親のミヨシさんと一緒に北朝鮮に拉致され、ミヨシさんの消息は今も分かっていません。

新潟県は拉致問題について若い世代に知ってもらおうとセミナーを開いていて、18日は新潟市西区の明倫短期大学で、歯科衛生士などを目指す学生およそ90人が出席しました。

曽我さんはまず「お母さんにとても会いたいと思っています」とつらい胸の内を明かしたうえで、北朝鮮で娘が虫歯になり、歯医者が嫌いになったというエピソードも話していました。

また、拉致被害者5人の帰国後、帰国した人がいないことについて「四十数年間解決しないのはあまりにも長過ぎます。ひとりでも多くの被害者を呼び戻すために力を貸してください」と訴えました。

話を聞いた学生たちは「突然拉致されたと聞いてひと事ではないと思いました」とか「拉致問題の解決のために自分もできることをやりたいと思いました」などと話していました。