防衛省 自衛官の処遇や勤務環境改善へ取り組み 応募者減で

少子化の中、防衛省は自衛隊の人材を確保するため、処遇の改善や髪型のルールを見直すなど勤務環境の改善に力を入れて取り組むことになりました。

防衛省によりますと、少子化などを背景に、自衛官の応募者数は年々減少し、2021年度までの10年間におよそ3万人、率にして26%少なくなっています。

防衛省は、こうした状況に歯止めをかけたいと有識者の検討会がとりまとめた報告書に基づき、取り組みを進めることになりました。

具体的には自衛官の給与の向上に取り組むほか、現在、新入隊員の男性はスポーツ刈り、女性は束ねる必要のない短髪とする髪型のルールも「一般社会の常識からかけ離れている」と判断すれば変更や廃止するなど勤務環境の改善に努めるとしています。

一方、採用については民間企業を離職した若い世代の採用に力を入れ、転職サイトの活用や、年間を通して採用できる仕組みを検討していくとしています。

また宇宙やサイバー分野への対応の必要性が高まっているとして、それらについて高度な知識を持った人材を、5年以内の期限付きで規定より高い給与で採用できる制度を新設することにしています。

防衛省は「自衛隊の人材確保は防衛力の維持に欠かせない重要な柱だ」として力を入れて取り組んでいくことにしています。