気象庁によりますと、18日も西日本と東日本の広い範囲が高気圧に覆われて晴れ、各地で猛烈な暑さとなりました。
日中の最高気温は三重県桑名市で39度ちょうど、埼玉県越谷市で38.8度、栃木県佐野市と群馬県桐生市で38.3度、静岡県の浜松市佐久間で38.2度などと危険な暑さとなったほか、名古屋市で37.1度、大阪市と福岡市で35.8度、岡山市と福島県いわき市の勿来山田で35.5度などと全国の160あまりの地点で猛暑日となりました。
危険な暑さ 三重 桑名で39度 広い範囲で熱帯夜の見込み
18日も西日本と東日本の各地で気温が上がり、三重県桑名市で39度に達するなど各地で危険な暑さとなりました。
19日朝にかけても広い範囲で25度を下回らない熱帯夜となる見込みで、我慢せず適切に冷房を使用するなど対策を心がけてください。
猛烈な暑さ 全国160余の地点で猛暑日に
19日の朝にかけても東日本と西日本の各地で気温が25度を下回らない熱帯夜が予想されています。
夜間も冷房を適切に使用するほか、寝る際は枕元に水を置き、のどが渇いていなくてもこまめに水分を補給するなど対策を続けてください。
19日は18日よりもいくぶん気温が下がる見込みですが、引き続き厳しい暑さとなり、日中の最高気温は三重県尾鷲市で35度、名古屋市で34度、東京の都心、甲府市、大阪市、福岡市、宮崎市などで33度などと予想されています。
気象庁と環境省は19日も熱中症の危険性が高まるとして、静岡県、徳島県、福岡県、長崎県、佐賀県、奄美地方を除く鹿児島県、沖縄県の八重山地方では「熱中症警戒アラート」が発表されています。
連日の暑さで、熱中症の疑いで病院に搬送される人が相次いでいます。
引き続き熱中症に警戒し、日中は外出をなるべく避けて特別な場合以外は運動を行わないようにするほか暑さやのどの渇きを感じにくいお年寄りや小さな子どもなど、周りに体調を崩している人がいないか声をかけあうようにしてください。
利用者増える充電式の携帯用扇風機
JR渋谷駅前では、猛暑が続く中、少しでも暑さを和らげようと充電式の携帯用扇風機を手に歩く人たちの姿が見られました。
22歳の男子大学生
「やばいです、暑すぎます。携帯用扇風機は欠かせないアイテムです。熱風だけど気持ちいいです」
高校3年の女子生徒
「暑いから風が欲しくて、授業中は机の前に携帯用扇風機を置いて勉強しています。ずっと風に当たっているのでドライアイのようになってしまいましたが、暑いのでドライアイのリスクより涼む方を優先しています」
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目に悪い影響及ぼすおそれ 指摘も
充電式の携帯用扇風機は、通常の扇風機やエアコンなどの風よりも近くから長時間にわたって顔に当てられるケースがあることから、目に悪影響を及ぼすおそれがあるという指摘もあります。
東京 目黒区の眼科クリニック 清澤源弘院長
「電車の中や駅などで携帯用扇風機を使っている人をよく見るが、顔に風を当て続けると目の表面の水分の蒸発が増える。ドライアイなどの原因になるおそれがあるので、目の表面に過剰な空気の流れを起こすようなことは避け、顔ではなく首の周辺などに風を当てるようにしてほしい」
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バッテリーが破裂 NITEが注意呼びかけ
猛暑が続き使う人が増えている充電式の携帯用扇風機をめぐり、バッテリー部分が破裂したり火が出たりするなどの事故が相次いでいることから、NITE=製品評価技術基盤機構が注意を呼びかけています。
NITEによりますと、充電式の携帯用扇風機を充電していたところ突然火が出たり、使用中にバッテリー部分が破裂したりする事故が、昨年度までの5年間に合わせて45件報告されています。
落下などによって強い力が加わると、外見上は問題がなくても内部のバッテリーが損傷している場合があり、NITEが行った実験でそのまま使い続けると突然破裂するおそれがあることが確認されているということです。
このためNITEは、充電式の携帯用扇風機を持ち運ぶ際は過度な衝撃を与えないよう注意し、落としたり壊したりした場合は使用の中止も検討するよう呼びかけています。
また、寄せられた事故情報の3分の2は、充電しながら使用していたところ突然発火するなど、製造上の不具合が原因とみられるケースだったということです。
車内など高温になる場所には放置しないよう呼びかけ
NITEは、ほかの充電式の製品と同様に車の中など高温になる場所には放置せず、就寝中などトラブルが起きてもすぐ気付けない状況では充電しないよう呼びかけています。
電気自動車の充電器にもトラブル
猛暑の影響で、山梨県の道の駅では、16日から17日の朝にかけてEV=電気自動車の充電器が長時間使えなくなるトラブルがありました。
道志村にある「道の駅どうし」によりますと、16日午後3時すぎ、屋外の駐車場に設置されているEVの充電器が突然動かなくなりました。
気象庁によりますと、この日、隣の山中湖村では、7月としては観測史上2番目に高い33.1度まで気温が上がっていて、利用者の指摘を受けて充電器を調べたところ「機械内の高温異常」というエラーメッセージが表示されたということです。
これまで同じエラーメッセージが出た際は、リセットボタンを押せば再び使えるようになってしましたが、この時は再起動できず、翌朝まで17時間にわたって使用できない状態が続きました。
この間「機械内高温異常のため充電不可です」という張り紙を貼って利用者にトラブルを知らせたということで、対応にあたった道の駅の職員は「これほど長い時間止まってしまうことは、これまでありませんでした。この地域内には限られた数の充電器しかないので、長時間使えなくなってしまい多くの人にご迷惑おかけしました」と話していました。
近くの住民は「会社で使っているEVの充電のためよく使っています。生活に欠かせないものなので止まってしまっては困ります」と話していました。
メーカー“気温40度までは正常な運転を保証”
メーカーなどによりますと、この充電器を含む複数のメーカーの製品が同じ規格で作られていて、気温40度までは正常な運転が保証されていますが、それ以上気温が上がると機器が壊れないよう自動的に停止したり、充電量を絞ったりするよう設計されているということです。
また、気温が40度以下だったとしても、直射日光が当たって充電器の内部の温度が上昇すると自動的に止まってしまう可能性があるということです。