G20 初日の議論終了 経済の下振れリスクを懸念する声相次ぐ

インド西部グジャラート州のガンディナガルで開かれているG20=主要20か国の財務相・中央銀行総裁会議は、日本時間の17日夜、初日の議論を終えました。参加国からは、ウクライナ侵攻の長期化や欧米などが続けている金融の引き締めによって、経済が下振れするリスクを懸念する声が相次いだということです。

G20の会議には、日本から鈴木財務大臣と日銀の植田総裁が出席しています。

初日の会議では、ウクライナ侵攻の長期化に伴うエネルギーや食料の価格高騰への対応のほか、インフレを抑え込むために欧米など各国が進めている金融の引き締めが世界経済に及ぼす影響について議論しました。

参加国からは、経済が下振れするリスクを懸念する声が相次いだということです。

会議に出席した財務省の神田財務官は17日、記者団に対し「日本からは、世界的な金融引き締め継続などが、為替を含む金融市場に及ぼす影響を緊張感をもって注視することが必要であることなどを指摘した」と述べました。

日本時間の18日正午に開かれる2日目の会議では、途上国の債務問題や、巨大グローバル企業に対する国際的な課税ルールなどをテーマに議論します。

G20の財務相・中央銀行総裁会議はウクライナ情勢をめぐる各国の意見の対立もあって、共同声明のとりまとめができない状況が続いていますが、各国が立場の違いを乗り越えて一致点を見いだせるかが焦点となります。