韓国の大雨被害で40人死亡 “人災”と批判も

韓国で先週から続いた大雨による川の氾濫や土砂崩れでは、これまでに40人が死亡しました。地下道の冠水で10人以上が死亡した現場では、近くの川で洪水警報が出されたものの通行止めの措置はとられず、韓国メディアは人災だったとする住民の批判を伝えています。

韓国では今月13日以降、西部から東部にかけて強い雨が降り韓国政府の災害対策本部が17日午前11時現在でまとめたところによりますと、川の氾濫や土砂崩れによってこれまでに40人が死亡し、9人の行方がわからなくなっているということです。

中部のチョンジュ(清州)では地下道が冠水し、通行していた路線バスなどが水没してこれまでに13人の死亡が確認されました。

韓国メディアによりますと、冠水する4時間半前に近くを流れる川で洪水警報が出されたものの通行止めの措置はとられなかったということで、韓国メディアは人災だったとする地域住民の声を伝えています。

17日朝、外遊から帰国したユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領は災害対策本部の会議で「災害現場で基本的な対策ができなければ国民の安全を守れない」と指摘するとともに、被災地では18日も雨の予報が出ていることからさらなる被害を食い止めるため万全を期すよう指示しました。