日銀 植田総裁“アメリカ経済 世界経済は非常に不確実性高い”

G20=主要20か国の財務相・中央銀行総裁会議に出席するためインドを訪れている日銀の植田総裁は日本時間の16日、記者団の取材に対し、「去年から高いインフレと、それに対応した中央銀行の金融引き締めの影響でアメリカ経済、世界経済は減速を始めてきたが、ことしに入って思ったほどは減速していないという見方もある。ただ、今後、どうなるかについては非常に不確実性が高い」と述べました。

一方、日銀が今月下旬の金融政策決定会合で金融緩和策を修正するという観測から長期金利が上昇しているとして、受け止めを問われたのに対し、「債券市場の機能に関する私の認識は4月や6月の決定会合のときと大きく変わっていない。全般的にある程度、流動性の低下など機能の低下が見られているが、ひところ見られたようなイールドカーブ=金利曲線の形状のゆがみの現象はかなり緩和されてきている」と述べました。