ウクライナ侵攻めぐり米ロが非難応酬 ASEAN地域フォーラム

アジア太平洋地域などの安全保障について話し合うARF=ASEAN地域フォーラムが14日、インドネシアで開かれ、ウクライナ侵攻をめぐってアメリカとロシアが非難の応酬を繰り広げたほか、台湾情勢などをめぐって対立するアメリカと中国も互いの立場を強く批判しました。

インドネシアの首都ジャカルタで開かれたASEAN地域フォーラムにはASEAN加盟国の外相のほか、日本の林外務大臣やアメリカのブリンケン国務長官、それに中国の王毅政治局委員やロシアのラブロフ外相などが出席しました。

複数の外交筋によりますと会議ではウクライナへの侵攻を続けるロシアに対しブリンケン国務長官が「不合理な主張を続けている」などと非難したのに対し、ラブロフ外相も反論するなど非難の応酬になったということです。

また、台湾情勢や中国の海洋進出などをめぐって対立が続くアメリカと中国も互いの立場を強く批判したということです。

さらに、北朝鮮の駐インドネシア大使が出席する中、多くの国が7月12日にICBM級の弾道ミサイルを日本海に向けて発射した北朝鮮の行動を非難し自制を求めました。

議長を務めたインドネシアのルトノ外相は、「先鋭化する対立が地域を分断し続けている」と強い懸念を示し、各国の協調を呼びかけましたが、4日間にわたって開かれたASEANの一連の外相会議は、国際社会の分断を改めて際立たせる形となりました。