大相撲名古屋場所6日目 関脇 豊昇龍は翠富士に勝ち1敗守る

大相撲名古屋場所は6日目から中盤戦です。関脇 豊昇龍は平幕の翠富士に勝ち、大関昇進がかかる関脇3人の中でただ1人、1敗を守りました。

名古屋場所では豊昇龍、大栄翔、若元春の関脇3人が大関昇進に挑んでいて、このうち、豊昇龍は6日目、過去の対戦で3勝5敗と負け越していた翠富士と対戦しました。

豊昇龍は相手の両腕を抱え込むように攻めて動きのいい翠富士を止め、最後は外掛けを決めて勝ち、1敗を守りました。

一方、大栄翔は今場所初めてとなる三役以上との一番で小結 琴ノ若と対戦し、得意の突き押しで攻め込みましたが、引き落としで敗れて2敗に後退しました。

また5日目に敗れて2敗となった若元春は平幕の明生にはたき込みで勝ち、連敗はしませんでした。

そして、初日から5連勝としていた前頭筆頭の錦木は小結 阿炎と対戦し、相手の突き押しにもひるまず、前に攻めて押し出して連勝を6に伸ばしました。

同じく5連勝としていた高安と新入幕の豪ノ山がいずれも敗れたため、錦木は幕内でただ1人の勝ちっぱなしとなりました。

中入り後の勝敗

▽十両の水戸龍に遠藤は遠藤が「切り返し」。

▽宝富士に碧山は宝富士が「寄り切り」。

▽武将山に大翔鵬は大翔鵬が「寄り切り」。

▽ともに新入幕の伯桜鵬と豪ノ山の一番は伯桜鵬が「はたき込み」で制しました。豪ノ山は初日からの連勝が5で止まりました。

▽琴勝峰に竜電は竜電が「寄り切り」。

▽新入幕の湘南乃海に千代翔馬は千代翔馬が「寄り切り」。

▽剣翔に隆の勝は隆の勝が「寄り切り」で今場所初白星をあげました。

▽北勝富士に琴恵光は北勝富士が「送り倒し」。

▽金峰山に佐田の海は金峰山が「寄り切り」。

▽錦富士に妙義龍は妙義龍が「はたき込み」。

▽玉鷲に平戸海は玉鷲が「寄り切り」。

▽阿武咲に高安は阿武咲が「押し出し」。高安は1敗となりました。

▽王鵬に朝乃山は朝乃山が「寄り切り」。

▽宇良に北青鵬は宇良が「送り出し」で勝ちました。

▽翔猿に御嶽海は翔猿が「送り出し」。

▽阿炎に錦木は錦木が「押し出し」で勝ってただひとり初日から6連勝としました。

▽大栄翔に琴ノ若は琴ノ若が「引き落とし」。大栄翔は2敗目です。

▽翠富士に豊昇龍は豊昇龍が「外掛け」で1敗を守りました。

▽若元春に明生は若元春が「はたき込み」。

▽新大関 霧島に正代は霧島が「突き落とし」で2勝目です。

力士 談話まとめ

新大関 霧島は、過去5勝10敗と負け越している正代と結びの一番で対戦し、突き落としで勝って2勝目を挙げました。

霧島は「ちゃんとまっすぐ当たろうと意識した。自分の相撲しか考えていなかった」と振り返りました。

そのうえで、「勝ちに行こうとすると体がかたくなる。何回もそういうことがあったので、自分の相撲だけを考えて、一番一番取るのが大事だ。お客さんからも声援を送ってもらえるので、頑張らないといけない」と気を引き締めました。

関脇 豊昇龍は、足技で勝った一番について、「集中してやった。やろうと決めていなかったので、体の動きでそうなったが、いいと思う」と冷静に振り返りました。

また、関脇 大栄翔は、小結 琴ノ若に敗れ、「途中までよかったが、最後の部分をしっかりやらないといけない。動きは悪くはないと思うので、あしたはしっかり切り替えてやりたい」と前を向いていました。

一方、勝った琴ノ若は「差せなかったが我慢して突きに対応できた。辛抱だと思っていたら、ああいう形になった。我慢する相撲を自分のものにして、いい相撲を取っていきたい」と話していました。

関脇 若元春は、連敗はしませんでしたが、「成績も大事だが関脇としてと考えるなら、もっと相撲の内容もいいものを取っていかないといけないので、きょうはあんまりよくなかった」といつもどおり反省を口にしていました。

錦木は、連勝を伸ばしたことについて、「困りますね。プレッシャーがかかってくるけど、まだ気にしていない。もともと負けているほうが多い。勝ち越してもいないし、まだ9日もある」と言いながら、笑顔がこぼれる場面もありました。

好調の要因については、「先場所の前半はバタバタしていたが、そんなに焦らなくても残せると親方から言われたので、考え方を変えた」と精神面の変化を挙げていました。