キーウ周辺などロシアの攻撃相次ぐ“NATOは冷戦時代に後戻り”

ウクライナの首都キーウ周辺などにロシア軍の攻撃が相次ぎ、市民への被害が続いています。
ロシア外務省はリトアニアで行われたNATO=北大西洋条約機構の首脳会議について、「NATOが冷戦時代のやり方に後戻りしたことの表れだ」として対抗していく姿勢を強調しました。

ウクライナ国防省のマリャル次官は12日、東部の前線でロシア軍の前進を食い止めた一方、南部ではウクライナ軍が攻勢を継続していると主張しました。

ウクライナ空軍は13日、首都キーウ近郊などに飛来した無人機20機を迎撃したと発表し、非常事態庁はキーウ市内の複数の地点に破片が落下し、火災が起きるなどして、あわせて4人がけがをしたと明らかにしました。

また、南部ヘルソン州の地元当局などは、12日から13日にかけて行われたロシア軍の砲撃により、合わせて3人が死亡したと発表しました。

地元メディアは、一日の間にキーウのほか国内11の州に攻撃が相次いだと伝え、市民への被害も続いています。

一方、ロシア外務省は12日、ウクライナへの支援で結束をアピールしたNATO首脳会議について声明を発表し、「NATOが冷戦時代のやり方に後戻りしたことの表れだ」と主張したうえで、各国が表明した追加の軍事支援について非難しました。

そのうえで、「ロシアの安全と利益に対する挑戦や脅威を考慮し、あらゆる手段を使って対応する。軍と防衛体制を引き続き強化する」として、NATOに対抗していく姿勢を強調しました。