福岡 うきは市 153世帯365人に避難指示 土砂が巨瀬川せき止め

福岡県うきは市の妹川地区で川沿いの斜面が崩れ、土砂が川のほとんどをせき止めた状態となりました。市は今後、増水した際などに周辺に危険が及ぶおそれがあるとして153世帯365人に避難指示を出しました。

うきは市によりますと、13日午後2時半ごろ、妹川地区を流れる巨瀬川沿いの山の斜面が崩れ、大量の土砂が川へ落ちるのを、大雨の影響を調査していた市の職員が確認したということです。

NHKのヘリコプターが上空から撮影した映像では、巨瀬川沿いの山の斜面が大きく崩れ、大量の土砂や倒れた木が川のほとんどをせき止めたような状態となっています。

川の水量はそれほど多くなく、水はたまった土砂の脇を通るように下流へと流れています。

崩れた山の斜面からは時折、石が崩れ落ちる様子もみられました。

うきは市は、すぐに川の水があふれる状況にはないものの、今後、増水したり、さらに土砂が崩れて完全にせき止めた場合などに周辺に危険が及ぶおそれがあるとして、妹川地区の153世帯365人に避難指示を出しました。

土砂崩れを目撃 市職員「いつどこで起きてもおかしくない」

福岡県うきは市建設課で災害復旧を担当している松村日出男さんは、被害調査のため市内を回っていた際に土砂が崩れ落ちるところを目撃しました。

松村さんは「山が崩れていくのが見えたので、車を止めて現場まで走っていきました。土砂が木をなぎ倒しながら川の方に流れていき、雷のような音がしました。住民もあっけにとられて、動揺している様子でした」と振り返りました。

松村さんは「雨がやんだあとも山は水を含んでいるので、いつどこで土砂崩れが起きてもおかしくないと感じました。住民の方には危険がなくなるのを待って行動してほしいです」と話していました。