富山 魚津付近で約110ミリの猛烈な雨か 身の安全確保を

前線の活動が活発になり、富山県では雨雲が発達して、魚津市付近ではレーダーによる解析で午後3時までにおよそ110ミリの猛烈な雨が降ったとみられます。
気象庁は「記録的短時間大雨情報」を発表し、身の安全を確保するよう呼びかけています。

気象庁によりますと、前線や上空の寒気の影響で西日本の日本海側や東日本を中心に大気の状態が非常に不安定になっています。

富山県魚津市では県が設置した雨量計で、午後3時までの1時間に104ミリの猛烈な雨を観測したほか、レーダーによる解析では午後3時までにおよそ110ミリの猛烈な雨が降ったとみられ、気象庁は午後3時すぎに「記録的短時間大雨情報」を発表して、安全を確保するよう呼びかけています。

北陸では12日夜から13日朝にかけて記録的な大雨となり、13日昼前までの24時間に降った雨の量は
▽富山市で193.5ミリ
▽富山県砺波市で176ミリといずれも気象庁が統計を取り始めてから最も多くなりました。

13日朝、中国地方でも雨雲が発達し、鳥取市気高付近ではレーダーによる解析で猛烈な雨が降ったとみられるなど、午後3時までの24時間の雨量が鳥取空港で221ミリに達する大雨となっています。

「土砂災害警戒情報」などの地域も

また、北海道でも低気圧の影響で大気の状態が不安定になっていて、美幌町では午後1時10分までの1時間に93ミリの猛烈な雨が降り、気象庁は「記録的短時間大雨情報」を発表しました。

これまでの雨で北海道と富山県、それに鳥取県では土砂災害の危険性が非常に高くなっているとして「土砂災害警戒情報」が発表されている地域があります。

また、福井県と鳥取県では氾濫の危険性が非常に高い「氾濫危険水位」を超えている川があります。

今後の見通しは

前線は本州付近に停滞しながら、13日にかけてゆっくりと北上する見込みです。

13日にかけて西日本の日本海側や北陸などを中心に大気の不安定な状態が続き、局地的に雷を伴って非常に激しい雨が降るおそれがあります。

また、関東甲信も大気の状態が不安定になり、13日にかけて局地的に雨雲が発達する見込みです。

13日昼までの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで、
▽中国地方で120ミリ
▽関東甲信と東海、北陸と新潟県で100ミリ
▽九州北部と山口県、それに北海道で80ミリと予想されています。

さらに、14日昼までの24時間に降る雨量は、いずれも多いところで、
▽東北で100ミリから150ミリ
▽北海道と関東甲信、東海、北陸と新潟県で50ミリから100ミリの雨が降る見込みです。

気象庁は土砂災害や低い土地の浸水、川の増水に厳重に警戒するとともに、落雷や竜巻などの激しい突風、急な強い雨、ひょうにも十分注意するよう呼びかけています。

政府が情報連絡室を設置

前線などの影響で15日から16日にかけて北陸や東北で大雨となる可能性があることを受けて、政府は13日午後3時45分、総理大臣官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置し、情報収集と警戒にあたっています。