大相撲 名古屋場所4日目 新大関 霧島が初白星

大相撲名古屋場所は4日目、けがのため初日から休場していた新大関の霧島が12日から出場し、小結 琴ノ若に勝って初白星をあげました。一方、横綱・照ノ富士が腰のけがのため名古屋場所4日目から休場することになりました。

霧島は名古屋場所が始まる直前に右の背中付近の痛みが悪化したため初日から休場し、新大関としては昭和以降で初めて初日に不戦敗となりました。

それでもけがの状態がよくなったとして4日目の12日から出場し、横綱 照ノ富士が12日から休場したことによって結びの一番で小結 琴ノ若と対戦しました。

霧島は過去の対戦で勝ち越している琴ノ若に対し立ち合いで強く当たってもろ差しで攻め込み、土俵際で相手が小手投げに来たところを落ち着いて送り出して初白星をあげました。

また、今場所に大関昇進がかかる関脇3人のうち、初日から3連勝の大栄翔は同じく3連勝で2日目に金星をあげた前頭筆頭の錦木と対戦しました。

大栄翔は、持ち味の力強い突き押しで攻め込みましたが、錦木にいなされて引っ掛けで敗れ、今場所初黒星を喫しました。

これで三役以上で勝ちっぱなしはいなくなりました。

このほかの関脇2人は、豊昇龍が大関経験者の御嶽海を力強く寄り切って勝ち、若元春は平幕の翠富士に対し得意の左四つに持ち込めなかったものの、はたき込みで勝ってともに1敗を守りました。

霧島「流れがよかった 自分の相撲を取ろうと考えた」

霧島は、新大関として初めての白星を挙げ「流れがよかった。土俵に上がる前はちょっと緊張や不安があったが、それでも土俵に上がったら勝っても負けても自分の相撲を取ろうと考えていた」と振り返りました。

けがについては「最初からテーピングは無しでいこうと思っていた。新大関で数日間休んで苦しかったが、皆さんの戦っている姿をテレビで見て、早く治して早く出たいという気持ちが強かった」と、落ち着いた様子で話しました。

そして、横綱不在となり、結びの一番で大きな声援を受けたことについて「すごかったですね。1つ力になった。そこで頑張ろうという気持ちが出てきた。この先も、自分の相撲を取っていきたい」と話していました。

大栄翔「また切り替えて自分の相撲を」

大関昇進がかかる関脇3人のうち、大栄翔は、錦木に敗れて初黒星を喫し「悪い相撲じゃなかったが、土俵際をもうちょっと厳しく丁寧にすればよかったと思う。あしたから、また切り替えて自分の相撲を取っていきたい」と話していました。

玉鷲 幕内連続出場を歴代9位に「知らなかった」

幕内連続出場を歴代9位の886回に伸ばした38歳の玉鷲は「知らなかった。記録のために相撲を取っていない。でもきょうは勝ってよかった」と笑顔を見せました。そして歴代8位が36歳の宝富士の934回だと聞くと「すごいね、宝富士。今場所相撲で勝たないと」と闘志を燃やしていました。

主な力士 談話

【錦木】
初日から4連勝とした錦木は「組み止めるつもりだったが、相手の突き押しは強く、逃げるのに必死だった。上位戦ばかりの中、いいんじゃないか。ここからだ」と笑顔で話しました。

【豊昇龍】
関脇 豊昇龍は「しっかり集中できたので、相撲の流れがよくなった。1日一番、しっかり集中してやりたい」と淡々と振り返りました。

【若元春】
関脇 若元春は「勝っても負けても切り替えるようにして、幕内に上がってから切り替えがうまくなっていると思う。よけいなことは考えずに、一番一番集中できている」と冷静に話していました。

《幕内の取組の結果》

碧山に遠藤は行司軍配差し違えで、碧山が「押し出し」で勝ちました。
遠藤は初黒星で3勝1敗となりました。

武将山に伯桜鵬は新入幕の伯桜鵬が「寄り切り」。

宝富士に大翔鵬は宝富士が「寄り切り」。

竜電に豪ノ山は新入幕の豪ノ山が「突き出し」で勝って初日から4連勝としました。

琴勝峰に湘南乃海は新入幕の湘南乃海が「押し出し」。

千代翔馬に琴恵光は琴恵光が「寄り切り」。

剣翔に金峰山は剣翔が「上手投げ」。

北勝富士に妙義龍は北勝富士が「はたき込み」。

隆の勝に高安は高安が「はたき込み」で勝って初日から4連勝です。

玉鷲に錦富士は玉鷲が「寄り切り」。

王鵬に佐田の海は王鵬が「突き出し」。

北青鵬に平戸海は北青鵬が「寄り切り」。

阿武咲に朝乃山は朝乃山が「すくい投げ」で勝って2日目から3連勝。
3勝1敗としました。

明生に宇良は宇良が「押し出し」。

阿炎に翔猿は阿炎が「押し出し」。

若元春に翠富士は若元春が「はたき込み」。

大栄翔に錦木は錦木が「引っ掛け」で勝って4連勝としました。

御嶽海に豊昇龍は豊昇龍が「寄り切り」。

大関・霧島に琴ノ若は霧島が「送り出し」で勝ちました。

横綱・照ノ富士が腰のけがのため12日から休場し、正代は不戦勝となりました。