大阪の児童クラブ 顔写真など残ったまま検温カメラをフリマに

大阪市内にある放課後児童クラブが、新型コロナ対策で建物の入り口に設置していた検温用のカメラをフリーマーケットのサイトに出品し、児童などの顔写真、3000枚余りがカメラに残されたままになっていたことがわかりました。カメラは購入した人から返却され被害はありませんでしたが、大阪市は市内の放課後児童クラブに、適切な管理を呼びかけることにしています。

大阪市によりますと、市内にある放課後児童クラブの担当者が、新型コロナ対策として建物の入り口に設置していた検温用のカメラ1台を、新しいものに交換したあと、ことし4月、フリーマーケットのサイトに出品していたということです。

購入した人が調べたところ、児童やスタッフ、およそ30人分の顔写真、3000枚余りのほか、撮影時刻や体温などの情報が残っていたということで、カメラは先月、購入した人から出品した放課後児童クラブ側に返却されました。

写真などのデータは悪用されていないということです。

放課後児童クラブの責任者は大阪市に対して、「説明書をきちんと読まず、顔写真がカメラに残ることを知らなかった。申し訳ない」などと話しているということです。

今回の問題を受けて、大阪市は市内に100余りある放課後児童クラブに対し、検温用のカメラを処分する際には写真を消去するなど、適切な管理を呼びかけることにしています。

大阪市 横山市長 “再発防止へ 事業者に通知出したい”

大阪市の横山市長は記者団に対し、「そもそもカメラに画像が保存されていたことに私自身も驚いたが、再発防止に向けて放課後児童クラブを運営する事業者に通知を出したい」と述べました。

また、今回のカメラは、市の新型コロナ対策の補助金を活用して購入されたもので、横山市長はフリーマーケットのサイトに出品されたことについて不適切だという認識を示したうえで、出品していた放課後児童クラブから、補助金の返還を受けたことを明らかにしました。