マイクロソフトによる巨額買収 米規制当局の差し止め申立棄却

IT大手マイクロソフトによる大手ゲーム会社の買収が市場の競争を妨げるとして、買収の差し止めを求めていたアメリカの規制当局の申し立てが裁判所によって棄却されました。

マイクロソフトによる巨額買収が一歩前進した形ですが、規制当局が上訴する可能性もあり紆余曲折も予想されます。

IT大手のマイクロソフトは去年1月、人気ゲーム「コール・オブ・デューティ」などを手がけるアメリカの大手ゲーム会社、「アクティビジョン・ブリザード」を687億ドル、日本円にしておよそ9兆6000億円で買収すると発表しました。

これについて、アメリカのFTC=連邦取引委員会は、巨額の買収が市場の競争を妨げるおそれがあるとして、買収の差し止めを求める申し立てをカリフォルニア州北部地区の連邦地方裁判所に行っていました。

この申し立てについて、裁判所は10日付けの決定で棄却し、その理由について「FTCはこの買収がゲーム業界の競争を大幅に減らすという主張について立証できていない」などと説明しました。

マイクロソフトは買収の完了に向けて一歩前進した形ですが、FTCは、今月14日までに上訴することができるため、紆余曲折も予想されます。