大相撲名古屋場所3日目 横綱 照ノ富士2連敗 関脇 大栄翔3連勝

大相撲名古屋場所は3日目。
10日に初黒星を喫した横綱 照ノ富士が、前頭筆頭の翔猿に敗れて2連敗となりました。
一方、大関昇進がかかる関脇3人では大栄翔がただ1人、3連勝としました。

2場所連続優勝を目指す照ノ富士は、10日の2日目に東の前頭筆頭の錦木に敗れて今場所初黒星を喫し、11日は西の前頭筆頭の翔猿と対戦しました。

照ノ富士は立ち合いのあと、得意の右を差す形になりましたが攻めきれず、動きのいい翔猿を相手に1分近く相撲を取って最後は寄り切られて敗れ、2連敗となりました。

途中で翔猿の蹴返しを受けた照ノ富士は、取組後にひざを気にするそぶりを見せ、花道では付け人の肩を持ちながら歩いて支度部屋に引き上げました。

照ノ富士が出場した場所で3日目までに2敗目を喫するのは、横綱に昇進してから初めてです。

一方の翔猿は、去年の秋場所で照ノ富士を破って以来となる2回目の金星となりました。

また、大関昇進がかかる関脇3人のうち豊昇龍は、10日に金星の錦木にはたき込みで敗れ、若元春も大関経験者の正代を相手に得意の左四つに持ち込めず、押し出しで敗れました。

一方、大栄翔は平幕の翠富士を得意の突き押しで圧倒し、突き出しで勝って関脇でただ1人、3連勝としました。

幕内の取組の結果

▽碧山に十両の熱海富士は熱海富士が「送り倒し」で勝ちました。

▽伯桜鵬に宝富士は宝富士が「突き落とし」。

▽竜電に武将山は武将山が「引き落とし」。

▽遠藤に湘南乃海は遠藤が「寄り切り」。

▽新入幕の豪ノ山は大翔鵬に「押し出し」で勝って初日から3連勝としました。

▽千代翔馬に琴勝峰は千代翔馬が「送り出し」。

▽剣翔に妙義龍は妙義龍が「寄り切り」。

▽金峰山に琴恵光は金峰山が「上手投げ」。

▽北勝富士に錦富士は錦富士が「はたき込み」。

▽佐田の海に隆の勝は佐田の海が「寄り切り」。

▽玉鷲に王鵬は玉鷲が「はたき込み」。

▽北青鵬に高安は高安が「引き落とし」。

▽阿武咲に宇良は宇良が「送り出し」。

▽朝乃山に平戸海は朝乃山が「寄り切り」で勝ちました。

▽明生に阿炎は阿炎が「はたき込み」。

▽琴ノ若に御嶽海は琴ノ若が「寄り切り」。

▽翠富士に大栄翔は大栄翔が「突き出し」。

▽豊昇龍に錦木は錦木が「はたき込み」。

▽正代に若元春は正代が「押し出し」で勝ちました。

▽横綱 照ノ富士に翔猿は翔猿が「寄り切り」で勝ちました。

力士 談話まとめ

横綱 照ノ富士を破った翔猿は「勝ったこと自体はうれしい。最初の二番がだめだったので、どんどん動けてよかった。座布団が舞ってきて夢見てきた光景だった」と息を切らしながら答えていました。

敗れた照ノ富士は取材には答えず、時折険しい表情を見せながら髪を整えたあと支度部屋をあとにしました。

3人の関脇のうち、ただ1人、3連勝とした大栄翔は「中に入られたりしたらうるさい相手なので、しっかり自分の相撲を取ろうと思った」と振り返りました。大関昇進に挑む場所で緊張はないかと聞かれると「そういうのはない。1日1日集中してやりたい」と意気込んでいました。

一方、錦木に敗れた豊昇龍は「立ち合いは悪くなかったと思うが流れが悪かった。あしたから注意しながら次の相撲も取っていきたい」と反省していました。

若元春は正代に敗れて「幕内は全部紙一重。上位陣はけっこう力がきっ抗していると思うので1つのミスが黒星につながる。1個1個だめなところを考えていかないといけない」と話していました。

玉鷲 大雨の福岡 朝倉の住民と連絡

玉鷲は王鵬に勝って2勝目を上げましたが「もっと自分の力を見せたかった。勝ったけどちょっと納得できていない」と反省していました。

玉鷲が所属する片男波部屋は九州場所では6年前の九州北部豪雨の被災地でもある福岡県朝倉市に宿舎を構えています。

10日、朝倉市に大雨の特別警報が出されるなどしたことから、玉鷲は交流のある地元の住民と連絡を取ったということで「『君が頑張れば、元気になれる』と言われた。家族みたいな感じだ」と話していました。