50代の海将補 複数部下にパワハラ 停職2か月の懲戒処分 防衛省

防衛省は50代の海将補が複数の部下に対して人格を否定する発言をするなどのパワーハラスメントを行ったとして、停職2か月の懲戒処分にしました。

防衛省によりますと、50代の海将補は去年6月から10月ごろにかけて、当時勤務していた部隊で7人の部下に対し、人格を否定する発言をするなどのパワーハラスメントを行ったということです。

具体的には、整備員が作業を行う様子を見て「無能なんですか」と発言したほか、基地の中でごみの処理を担う隊員が業者との契約などの手続きを進めていたにもかかわらず「あなたが機能しているとは思えない」と発言するなどの不必要な指導が確認されたということです。

このうち1人は通院が必要となる精神的な疾患を患い、海将補のパワーハラスメントが一因となった可能性があるということです。

ことし1月に相談窓口に通報があり発覚したということで、防衛省は11日付けで海将補を停職2か月の懲戒処分にしました。

防衛省・自衛隊は元陸上自衛官の女性に対する性暴力の問題を受けて、ハラスメントの実態を把握するため、去年9月から特別防衛監察を実施していて、海上自衛隊で2番目に階級が高い海将補がパワーハラスメントなどを理由に懲戒処分を受けたのはこれで4人目です。

海上自衛隊は「誠に遺憾であり、再発防止策を徹底していく」とコメントしています。