大谷翔平【来季の去就は?など一問一答】オールスター前日会見

大リーグ、エンジェルスの大谷翔平選手が3年連続3回目の出場となるオールスターゲームを前に、前日会見に臨みました。ふだんの試合後の取材対応とは異なり、この日はいすに座って30分以上にわたってメディアの質問に答え、試合の日のルーティーンや食事について明かしました。また、8月1日のトレード期限や今シーズン終了後のFA(フリーエージェント)など、自身の去就に関する質問にも答えました。

オールスターゲームについて

Q.3年連続のオールスターゲーム、率直な感想は。
A.うれしいですね。何回来てもうれしいですし、選んでもらって光栄だなと思います。

Q.すごい数のメディア。
A.何回来てもうれしい。試合はあしたですけど、きょうもホームランダービーもあるので楽しみたいと思います。

Q.バッターのみの出場。楽しみにしていることは?
A.まだホームランを打ったことがないので打ってみたいなというのが一番ですけど、しっかり準備して試合に臨みたいです。

Q.何打席立ちたいか。
A.まだ何も話していません。

去年は1打数1安打(センター前ヒット)

Q.ナショナルリーグ先発のギャレン投手とは、先日も対戦。去年は「ファーストスイングをフルスイング」と宣言したがことしは?
A.まだ打順とかもわからないので。出ている?(2番と聞いて)じゃあ積極的に初回からいきたいなと。すばらしい投手なので、しっかり自分のいいスイングをまずは心がけたいと思います。

Q.大谷さんにとってオールスターとはどのようなものか?
A.今回はファン投票で選んでもらっているので、まずは選んでもらって、プレーでありがとうございますというところをプレーで表現したいですし、一生懸命まずは頑張りたいなと。毎年来られるわけではないので、精いっぱい出られるときに頑張りたいと思います。

Q.ふだんのシーズンとは違った打撃のアプローチになるか?
A.比較的には変わらないと思いますけど、よりアグレッシブにというか。フォアボールを取るよりかはどんどんスイングしていった方がみんな楽しいんじゃないかと思うので、積極的にスイングはしたいなと思っています。

大谷選手の野球の「原点」に関する質問も

Q.大谷選手にとって二刀流の原動力とは?
A.ゲーム自体が好きですし、打つのも投げるのも好きなので楽しんでまずはやるのが一番だと思います。

Q.野球が好きという思い?
A.それだけではないところもありますけど、根本はそうだと思うので、そこは変わらないかなと。

Q.イチローさんも出ていたがシアトルのオールスターの思い出は?
A.思い出?あんまりオールスターを見た記憶がないので、はい(笑)。あまり、そうですね…。メジャーリーグのオールスターをテレビで見たなということはないかなと思います。

Q.イチローさんが2001年に出ていたことはあまり覚えていない?
A.サンフランシスコの時とかは映像で見たことはありますけど。そうですね、シアトルはやっぱりレギュラーシーズンというか、その印象が強いかなと思います。

Q.オールスターに出るのは3年連続だが、MVPやホームランは出ていない。改めて意気込みを。
A.レギュラーシーズンですか?オールスターですか?ホームランを打ったことがないので、まずはそうですね、打ってみたいなという。

Q.MVPは自然体で臨んで取ってみたいか?狙いたいものか?
A.自然にじゃないですか。今回はバッターとして、打席でだけなので。打席で自分のスイングをしっかりできれば。まあホームランなりが出れば、十分取れるもんなんじゃないかなと思います。

Q.ホームラン競争に欠場した決断は。
A.コンディションが一番かなと。ピッチングもそうですけど、まずはベストというか、ある程度しっかり自分のパフォーマンスが出せる準備をできるのであれば、出たいというのはありましたけど。そうではなかったので、今回は出られるところで、ということですね。

Q.WBCもあり、例年と違う開幕を迎えた前半戦を振り返って。
A.んー、どうですかね。まだまだいい位置にいると思うので、いい戦い方はできていた方じゃないかと思いますし。最後の方なんかは連敗が続きましたけど、そこまでなんかは比較的いい戦いではあったので。まずオールスターはオールスターで集中して、後半戦が始まったらそこはそこでまた集中したいです。

Q.オールスターの原風景、古い記憶は?
A.古い記憶…。古い記憶?わからないですね(笑)あまり野球、まあやるのは好きでしたけど、見るのそこまで好きな方ではなかったので(笑)特に大リーグなんか見る機会も限られてますし、うん。あまりそんなに、これっていう記憶はないかなと(笑)

Q.野球に関する一番古い記憶は?
A.なんですかね。野球のチームに入ったのは小学校2年生くらいですけど。キャッチボールとか始めたのはわからないくらいの感じなので。まあ、記憶として正しいのはチームに入ったときじゃないかなと思います。

試合前の「ルーティーン」の話題から食事や私生活の話題へ

Q.オールスターでルーティーンは変わる?
A.きょうは変わらないつもりではいます。きょうもある程度は、キャッチボールとかブルペンに入って確認したいなと思っているので。

Q.チームメートやコーチは大谷選手のルーティーンをすごいと言っている。実際に例えばナイターならどんな流れなのか?
A.普通のナイターですか?まあホームとビジターによって違いますけど。ホームの時は朝ごはんで1回起きるので、朝ごはん食べてまた寝て。

Q.何時くらいですか?
A.起きる時ですか?9時半とか10時くらいに1回起きて、ご飯食べて。

Q.すぐに寝られる?
A.寝ますね。で、また起きて、球場行ってまたご飯食べて。

Q.朝ごはんはどういうものを食べているのか?
A.普通の。普通のというか、朝ごはんは軽食みたいな感じなので。本格的なご飯は球場に着いてからですけど。

Q.WBCのチームメイトが卵が好きと言っていたが?
A.いや、あの時は軽食しかなかったので(笑)まあ、おにぎりとゆで卵とか。

Q.睡眠以外で私生活でハマっているものは。
A.そうですね。まあバラエティーも見ますし、映画とかも見ますし。何ってことはないですけど。普通に1人でゆっくり過ごしてます。

Q.日本のバラエティー?
A.日本のバラエティーですね。

Q.ことしシーズン中に外食はした?
A.外でですか?いや、記憶にはないですね。きょうはたぶん代理人とか、いろんな人と行くと思うので。まあ、ほんとのシーズン中はないかもしれないですね。わかんないです。

Q.外食で食べ物が変わるのが嫌だから?それとも、家とか落ち着く空間で過ごしたいから?
A.基本的には球場でご飯があるので。帰っておなかすいたなと思ったらホテルで頼んで食べますし。あんまりその、次の日も試合があるとなかなか遅く帰ってくるというわけにもいかないので、という感じですかね。

Q.投打と確実性を両立させていることについて感じる部分は?
A.特にはないですね。シフトの打球がよく抜けているというのは、それはまあ1つ、もちろんあると思うので。去年の段階で抜けるところ(打球)がことしみたいに抜ける(ていた)のであれば、同じくらいの数字なんじゃないかなと思いますけど。

Q.今シーズン、投打でここまでうまくいっている所、うまくいってない所は。
A.んー。バッティングに関してもピッチングに関しても、やっぱり「構えが大事だ」っていうのはずっと言っているので。そこでしっくり来ている部分が多いのが打席であり、あまり良くないなと思うのがピッチングの方かなという印象ですかね。

Q.ピッチングの方が良くない?
A.ピッチングの方があんまり、なんていうんですかね、まあ投げる前の準備段階。セットしている段階での動き始めの部分で、あんまり良くないかなという印象があるかなと思います。

Q.ずっと四六時中、野球のことを考える中で、完全に抜く時間は必要か?
A.ん?どういうことですか?(笑)リラックスする時間はあるのかっていう話ですか?(笑)まあさっきも言った通り、普通にゆっくりする時はゆっくりしますし、ロッカーでも普通に携帯いじってるときもありますし。別に四六時中というか、そんなに常にっていうわけではないですけど。

Q.常に野球のことにつながる暮らしぶりをしているかと。
A.そんなに息苦しくはないですかね(笑)ご飯食べている時はおいしいなと思って食べますし、眠いなと思った時に寝ますし(笑)。

Q.イチローさんの本拠地でオールスターをプレーする。
A.何回かプレーはしているんですけど、ホームのロッカールームに入ったりとかはないので。そうですね、どこが(イチローさんの)席なのかなとか、そういうのは思ったりはしますね。

Q.日本の野球がアメリカの野球にも影響が出ていると思うが大谷選手は感じているか?
A.どうなんですかね、こっちの人が感じているかどうかはわからないですけど。自分自身としてはなんていうんですかね、そういう先輩がいて、そうやってやらせてもらっている環境があるのですごい感謝していますし。自分自身の目標でもあるので、僕自身としては感じているところはあります。

そして質問は「来季以降」の話題に…

Q.オールスターに来て来年以降を考えることは?
A.去年オールスター、おととしもそうですけど、来てまた来たいと思うように、来年もまた来たいと思うんじゃないかなと。それは毎年ですね。

Q.相手チームの選手から冗談でもうちに来てくれという誘いや会話は?
A.秘密です(笑)。

出塁時に相手選手と会話をかわす場面も…

Q.トレード期限が2週間後に迫っているがこういう時期は緊張するものか?
A.うーん、個人的に気にするっていうことはないですね。もちろんコントロールできないことではあるので。自分が試合の中でコントロールできることをまずはコントロールしたいなと思ってますし、それをするのがまず一番難しいことではあるので。なるべくそのことに集中したいと思います。

Q.エンジェルスはビッグマーケットとはいえない中で注目を浴びている。
A.小さい大きいにかかわらず、ファンの人すごく僕自身も好きですし、エンジェルスのことを好きで毎日試合を見に来ている人たちもいるので。大小にかかわらず1試合1試合丁寧に。さっきも言いましたけど、コントロールできることをしっかり自分自身でコントロールして頑張っていきたいです。

Q.今シーズンのルール変更で感じたことは?
A.うーん、どうなんですかね。プレーヤーの人から見ての目線と、ファンから見てピッチクロックとかどうなのかはちょっとわからないですけど。まあ決まったものに対してアジャストしていくのがこちらの仕事なので。また来年どう変わるかわからないですし、しっかり対応したいなと思ってます。

Q.今シーズンオフにFAになるが、そのことについて日々どのくらい考えているか?
A.どうなんですかね、まだ全然わからないことだし、僕自身もなったことないですし。FA自体になったことがないので、自分ができることをしっかりまずはやること。シーズンを、まずはケガなく自分のしっかり納得したものにしたいなと思います。

Q.今シーズンはどれくらい特別なシーズンか?
A.毎年毎年、特別だなと思って毎年頑張っているので。ことしもそれは変わらないですし、契約が切れる切れないにかかわらず毎年、そういう年だなと思ってやっています。

Q.オールスターで会話や会うことを楽しみにしている選手は?
A.だいたいシーズン中に会うのでここに選ばれている選手というのは。シーズン中にいる選手だし、活躍しているのでだいたいは話したことはあるんじゃないかなと思って。今の時点ではないですかね。まぁエスティー(エンジェルスのエステべス投手)が初めて選出されたので、それはよかったなと思います。

不参加となった「ホームラン競争」への思いは

Q.ホームランダービーに出たいという気持ちは多少あった?
A.出たい気持ちはもちろんありますし、もちろん「どうですか」という話もあって。それはもちろん光栄なことです。あとは登板も途中で降りて、いろいろ問題もあったので、なるべく自分がベストで出られるところで、それがDHというポジションなので、そこでまずはしっかり出たいというところでホームランダービーは出ないという感じになりました。

Q.日本ハムからの移籍はフリーエージェントでは?
A.あれはポスティングで制限もあったので、本当にフリーな状態で入札に入るのは、そうですね、あれは違いますね。

Q.千賀投手との関係性は?
A.千賀さんはそうですね、何回か代表とかでもやりましたし、もちろん試合があれば話すので。まだメッツのゲームの予定はありますけど(ことし8月にニューヨークで3連戦が予定)まだ行っていないのでこっちに来てからは会っていないですね。

Q.以前から優勝が一番の目標と言っているが、その思いは強くなっているか?来年以降もその思いは反映されるか?
A.年々強くはもちろんなっていますね。それは負ければ悔しいし、行けなかったら悔しい。優勝したことがない以上は、優勝したいと思うのは自然かなと思いますね。

再び質問は開催地シアトルの話題に

現在の名称は「Tモバイル・パーク」

Q.2001年のオールスターはシアトル開催。幼少期に見たか?
A.2001年はないですね。

Q.FAになって球団を決める時はどういうものを尊重する?
A.全く考えていないので、今の段階で言えることは本当にないですけど。今シーズンをいいシーズンにまずはして、フィニッシュしたいなというのが今できることじゃないかなと思うので。そこから先はまずその先で決めたいなと思います。質問自体がわからないです(笑)。

Q.イチローさんがシーズン最多安打記録も更新した球場で、オールスターをすることに特別な気持ちは?
A.シーズン中は何回か来ましたけど、ここに来てイチローさんにあいさつすることもありますし。初めて来たときは特にテレビで見た場所だなという感覚が強かったです。

ことし4月にシアトルで再会

エンジェルスでなく「カブスに決まりそう」だった?

Q.大リーグに挑戦する際、一時カブスに決まりそうになったという記事も見たが、それは近かったのか?また来年以降にカブスでプレーするということは?
A.どうなんですかね。そういう記事はだいたいうそが多いので、当てはまっていないというか。どこが本当で、どこがうそかわからない勝手なものが多いので、いつも見て思っています。

Q.シカゴは好きですか?
A.好きですよ。その記事が本当かうそかというのはここでは言わないですし、それが事実かどうかは僕はわかっていることではありますけど。まあシカゴは好きですし、カブス自体がすばらしい球団だとは誰もが思っています。

Q.シアトルは都市としては?
A.シアトルはオフシーズンに2年くらいお世話になっていたので、ここでトータルで4か月くらい。4、5か月過ごしたことがありますし。(大谷選手がオフに練習拠点としていたドライブライン・ベースボールがシアトルにあるため)過ごしやすいというのが一番かなと思います。

「二刀流」の選手について

Q.近年、ことしのドラフトもそうですけど二刀流枠の選手が何人かドラフトされている。そういう選手のために扉を開いたという思いは?
A.開いたというのはないですけど、やりたいと思った人たちがやれない環境みたいなものにはならないでほしいなとは思っていたので。最初にやる者としては、ある程度、幅が広がったことに関してはよかったと思いますし、何かまたわからないことや調整のしかたとか、手伝えることはオープンにしたいなと思います。