国際物理オリンピック 日本で初開催 世界の高校生が難問に挑む

世界の高校生たちが一堂に会して物理学の難問に挑戦し、能力を競い合う「国際物理オリンピック」が日本で初めて開催されることになり、10日、都内で開会式が行われました。

「国際物理オリンピック」は若者に物理学に対する興味・関心を深めてもらい、国際的な交流を通じて人材の育成につなげようと1967年に始まり、これまでに世界各国で52回開催されています。

53回目の大会が初めて日本で開催されることになり、10日、東京・渋谷区にあるホールで開会式が行われ、世界およそ80の国と地域から選手などおよそ500人が出席しました。

はじめに今回の大会の組織委員会の委員長で、2008年にノーベル物理学賞を受賞した小林誠さんが開会を宣言し「物理学を学ぶことは将来の貴重な財産になります。ベストを尽くして下さい」と選手を激励しました。

続いて選手団の紹介が行われ、中でもウクライナ代表の高校生たちが登壇すると会場からひときわ大きな拍手が起こっていました。

競技は11日から始まり、選手たちが実験と理論の難問にそれぞれ5時間かけて取り組む予定です。

競技の結果は今月17日の閉会式で発表され、成績が上位の選手には金、銀、銅の3種類のメダルが授与されますが、去年の大会で日本代表は金メダルを逃していて、2年ぶりの金メダルの獲得を目指しています。