スポーツクライミング リードW杯 久米が準優勝 安楽が3位に

スポーツクライミング、リードのワールドカップがフランスで行われ、女子は19歳の久米乃ノ華選手が準優勝を果たし、男子は16歳の安楽宙斗選手が3位に入って、ともにこの種目で初めて表彰台に上がりました。

スポーツクライミングの「リード」は1回のトライで壁を登り、登った高さを競う種目で、パリオリンピックでは「課題」と呼ばれるコースをいくつ登ったかを競う「ボルダー」との2種目の総合成績で争われます。

今シーズンのワールドカップ第3戦は9日、フランスで男女の決勝が行われました。

このうち女子は19歳で大学生の久米選手が、パワーの要求されるコースに対し粘り強い登りで壁の上部まで高度を上げ、準優勝を果たしました。久米選手は、今シーズンからワールドカップに参戦していて、これが初めての表彰台です。

東京オリンピック銀メダリストの野中生萌選手は5位となり、優勝は韓国のキム・ジャイン選手でした。

一方、男子の決勝には日本勢で唯一、高校生の安楽選手が進出し、持ち味の軽やかな登りでテンポよく高度を上げて3位に入りました。安楽選手も今シーズンからワールドカップに参戦していて、ボルダーで年間総合優勝を果たしたのに続き、リードでも初めて表彰台に上がりました。

優勝は、ただ1人完登を果たした、イギリスのトビー・ロバーツ選手でした。

また、同じフランスで開催された、壁を登る速さを競う「スピード」種目のワールドカップ第5戦では、8日の男子決勝で、19歳の大学生、安川潤選手が4位に入りました。

久米乃ノ華「まさか2位に入るなんて」

女子で準優勝を果たした久米乃ノ華選手は「まさか2位に入るなんて思わなかったので、すごい驚いたしうれしかった。気持ちを落ち着けようと思ってペースが遅くなったが、『ランジ』という飛び上がる動きを決めた辺りから落ち着くことができた。次もしっかり決勝に残って、楽しんで登りたい」と話していました。

男子で3位に入った安楽宙斗選手は「会場の歓声がすごくよくて、集中はしていたが登っていて楽しかった。最後は腕が張って、雑なムーブになってしまったのが反省だ。次は優勝しか狙っていないし、その後の世界選手権でも1位を取ることに集中して、少ない時間だがトレーニングを頑張りたい」と話していました。