5月経常収支 エネルギー資源の輸入価格下落で4か月連続の黒字

日本が海外との貿易や投資でどれだけ稼いだかを示すことし5月の経常収支は、原油などエネルギー資源の輸入価格が下落したことから4か月連続の黒字となりました。

財務省が10日に発表した国際収支統計によりますと、ことし5月の日本の経常収支は、1兆8624億円の黒字となりました。

経常収支の黒字は、4か月連続で、黒字額は去年の同じ月よりも1兆891億円増えました。

原油やLNG=液化天然ガスなどエネルギー資源の輸入価格の下落で輸入額が減少した結果、貿易による稼ぎを示す貿易収支の赤字が縮小したことが要因で、5月の貿易赤字は去年の同じ月より7514億円減って1兆1867億円でした。

また、海外の子会社から受け取った配当や、債券の利子などの収支状況を示す「第一次所得収支」は、3兆6319億円の黒字でした。

製薬や自動車といった業種で、海外子会社の業績が好調だったほか、金利が上昇したことで債券の利子による収入が増えました。

第一次所得収支の黒字額は、統計が比較できる1985年以降で最大です。