吉田正尚 10号ホームラン 7試合連続の複数安打で勝利に貢献

大リーグは9日、前半戦最後の試合が行われレッドソックスの吉田正尚選手は決勝の10号ソロホームランを打つなど7試合連続の複数安打をマークしてチームの勝利に貢献しました。

※記事の後半で、カブスの鈴木誠也選手とカーディナルスのラーズ・ヌートバー選手の試合結果もお伝えします。

吉田選手は本拠地、ボストンで行われたアスレティックス戦に5番・指名打者で出場し、第2打席までヒットは出ませんでしたが、1点を追う6回の第3打席でセンター前ヒットを打ちました。

このあと、今シーズン6個目の盗塁を決め、後続のタイムリーで同点のホームを踏みました。

同点で迎えた8回の第4打席では、先頭バッターで左ピッチャーのボール気味の高めの球を捉えて、レフトに今シーズン10号のソロホームランを打ち、出場した7試合連続で複数安打をマークしました。

この試合、4打数2安打1打点で打率はアメリカンリーグ3位の3割1分6厘になりました。

アスレティックスの藤浪晋太郎投手は、この試合の8回1アウト二塁の場面で4人目で登板し、2人を外野フライに打ち取って得点は与えませんでした。藤浪投手に勝ち負けは付かず、6試合連続の無失点で防御率は9.00となりました。

試合はレッドソックスが4対3で勝って5連勝としました。

7試合連続で複数安打 イチローに並ぶ

吉田選手は7試合連続の複数安打となり、日本選手最長記録のイチローさんに並びました。

吉田選手は本拠地フェンウェイ・パークの名物「グリーンモンスター」を超えたホームランについて「ボール球だったが、自分の中では打てるという感覚で、バットがボールのラインに入って角度がついた。グリーンモンスターともいいつきあいができている」と笑顔で振り返りました。

大リーグ1年目のシーズンは開幕序盤、不調に陥りながらもフォームを修正して復調すると、その後も大リーグのピッチャーの速球や鋭い変化球に対応し、前半戦を終えての打率は3割1分6厘の好成績でした。

強打者の指標として用いられる、出塁率と長打率を足したOPSも0.874とチームトップの成績を残しています。

チームはアメリカンリーグの東地区で前半戦を48勝43敗で終え、勝ち越しながらも地区最下位となっていて、後半戦での巻き返しをねらいます。

吉田「後半戦も上位目指ししっかり準備を」

吉田選手は「序盤にどん底を経験したが投げやりにならずに向き合って向上心を持ってやることができた。チームもみんながリスペクトをし合いながら一緒に高みを目指していてすごくよい環境にいる。後半戦もチームとしては上位を目指し、個人としてはけがなく最後までなるべく試合に出られるよう毎日しっかりと準備をしていきたい」と話していました。

コーラ監督「吉田を獲得して正解だった」

レッドソックスのコーラ監督は前半戦最後の試合のあとの記者会見で「吉田選手は本当によいバッターだ。ホームランは、左ピッチャーにツーストライクと追い込まれてからファウルで粘って、高めに逃げていく速球をよいスイングで捉えた。彼はよいバッターがやっているように、打つべき球を打っている。私たちは彼を獲得して正解だったと思う」と大リーグ移籍1年目の吉田選手の活躍を評価していました。

鈴木誠也 5月以来のホームランで勝利に貢献

カブスの鈴木誠也選手は、相手の本拠地ニューヨークで行われたヤンキース戦に4番・ライトで出場し、第1打席はサードゴロでしたが5回の第2打席で、先月に完全試合を達成したヤンキース先発のハーマーン投手から5月23日以来となる7号ソロホームランを打ちました。

第3打席はファーストファウルフライ、同点で迎えた8回の第4打席はノーアウト満塁のチャンスでライトへ勝ち越しの犠牲フライを打ちました。

この試合は3打数1安打2打点で打率は2割5分9厘になりました。カブスは7対4勝ちました。

ヌートバーはツーベースヒット

カーディナルスのラーズ・ヌートバー選手は、相手の本拠地シカゴで行われたホワイトソックス戦に1番・センターで出場し、第3打席まではヒットが出ませんでした。

1点を追う9回の第4打席ではツーベースヒットを打ち、このあと満塁として後続の内野ゴロでホームにかえりチームは同点に追いつきました。

延長10回の第5打席はセカンドゴロに倒れヌートバー選手は5打数1安打で打率は2割5分9厘になりました。試合はカーディナルスが延長10回、4対3で勝ちました。