IAEA事務局長 韓国到着 放出計画に反発する団体集まり一時騒然

IAEA=国際原子力機関のグロッシ事務局長が7日夜、韓国に到着しましたが、福島第一原発にたまる処理水を薄めて海に放出する日本の計画についての報告書に反発する人たちが空港に集まり、一時騒然となりました。

日本の訪問を終えたグロッシ事務局長が7日夜、到着した韓国の空港の出口では、福島第一原発にたまる処理水を基準を下回る濃度に薄めて海に放出する日本の計画に反発する団体の関係者が大勢待ち受けました。

そしてIAEAが計画を「国際的な安全基準に合致している」と評価したことについて「報告書を破棄せよ」などと大声を上げました。

多くの警察官が出て現場が一時騒然となるなか、韓国の通信社、連合ニュースはグロッシ氏は到着から2時間後に別の出口から空港をあとにしたと伝えています。

外国の要人が韓国に到着して、こうした抗議で足止めされるのは異例だということです。

グロッシ氏は、3日間の滞在中、パク・チン(朴振)外相などと会談し、放出計画についての報告書の内容を説明する予定です。

韓国政府は、独自に行った検証で計画どおりに放出されれば、国際的な基準に適合するという見解を示していて、IAEAの報告書を尊重する意向です。